今回の記事では、セーラー万年筆社の主力高級ライン「プロフィット」シリーズの多機能ペン「プロフィット4レッド」について書かせて頂きたいと思います。
プロフィット4は、さすが高級ラインだけあって、とても重厚な化粧箱に収められていました。
化粧箱そのものも、防傷用の紙製シールドに守られているのも、高級筆記具を手にする前のワクワク感を増強してくれますね。
化粧箱は頑丈な紙製の構造で、ビニール製の表皮に覆われています。
表皮には社名ロゴが箔押しされていて、うぉお、これは良いなぁと。
リッドをギッと開くと、いよいよプロフィット4がその姿を現してくれました。
ペンはビニール袋に入っています。
ビニールというと見た目が一瞬安っぽく感じるかも知れませんが、実は「新品かつ未開封品を保証する」印とも言えるわけで、そういう点を気になさる方には非常に重要な好感度アップポイントになるかも知れませんね。
プロフィット4の軸は、まるで吸い込まれそうに深く濃く、浮き上がるような勢いの艷に包まれたワインレッド・カラー。
この質感たるや、決して大げさでも何でもなく、まるで漆塗りの作品を鑑賞しているかのようです。
この美しい軸は一体どうやって実現しているのか、店頭で見て本当に驚きました。
実は、私よりも先に、一緒にいた連れがこのペンに魅了され、そのお陰で私も気がつくことが出来たという経緯があります。
この軸は、金色に輝く真鍮軸に、赤色のカラークリア塗装を丁寧に重ねて作られています。
ゴールドトリムの金色も、軸のレッドに引っ張られているのかな? やや赤みを帯びた、そう、ピンクゴールド・トリム(PGT)のようにも感じらます。
プロフィット4によって、ペンにはこういう表現方法もあるのか!! と驚くばかりでした。
ペン尻の尾栓部分は、プロフィット4独特のデザインになっていて、縦に多数のスリットが入った帽子形状。
どことなくですが、陶芸品みたいな印象もありますね。
ペン先は、軸にプリントされたペン先種類のマーク位置を上に向け、ペンの上軸を押し込むと繰り出される「振り子方式」になっています。
ちなみに、マークの意味は以下の通りで、4機能ペンとなっております。
・0.5=シャープペンシル
・B=0.7mmボールペン(黒)
・Bu=0.7mmボールペン(青)
・R=0.7mmボールペン(赤)
実際に筆記すると、見た目の上質感に負けないシッカリ堅い使用感に感心されられます。
多機能ペンの弱みであるペン先の微細なガタツキや、カチカチというノイズも良好に抑制されていて、ボールペン専用筆やシャープペンシル専用筆から見ても、決してあなどれない剛性感を有しています。
重量は、37.1gと、決して軽い部類ではないですが、高級筆記具には適度な重みも必要だし、何よりも、ペン先を繰り出した状態でも中間リングの上部あたりに重心があってニュートラルなバランス。
秀逸な使用感、観賞用にも耐える、そんな素晴らしい多機能ペンです。