久しぶりというか、何年かぶりに、ようやく蔵王方面に紅葉撮影に行く意欲が湧いてきて、行ってきました。
メインは、思い切って無理して買ったPower Shot G5Xだったのですが、やはりどうしても使いたいEOS KISS X7。
■機材編
G5Xとも色々比べて想いを語りたい
EOS KISS X7は、G5Xほど小さくはありませんが、個人的には、やっぱり史上最高のカメラ。
レンズのEF 50mm F1.8 STMは、10月29日に遂にキヤノン純正レンズ必殺のDLO対応を果たし、X7との軽量コンビはますます魅力アップ!!
G5Xの、高品質を絵に描いたようなパリッとした紳士的デザインも素晴らしいですが、KISS X7のキュートなルックスは目じりが下がります。
見ているだけでも幸せになれるくらい最高の中の最高のデザインで、これ以上好きなデザインの一眼レフって今後出ないんじゃないのとか不安になるレベル。
G5Xと比べると、EOS KISS X7は、もう何でも対応出来て心強い事山のごとしなのですが、G5Xも新世代のマイクロ一眼としてかなりの実力派。
EOS KISS X7の誇る、実像式一眼レフファインダーは、根源的に本物の風景を見る仕組みなので絶対に電子式には負けないのですが、電子式は、そこはまぁ置いておいて、溢れんばかりの情報利用で勝負をかけてくるから決してあなどれない。
一目で分かりやすい表示の電子水準器、ヒストグラム、グリッド線、MFピーキング表示、拡大表示、リアルタイム露出シミュレーションなど、一眼レフの実像式が不安になるくらいの至れり尽くせりっぷりっ。
表示の品質も、有機ELでかなりのクオリティを叩き出しているので、超小型マイクロボディは、G5Xと同じグレードを保てるならば、電子式ファインダーで納得させられる所までは来ていますね。
ただ、キヤノンは、G5Xで素晴らしい1インチセンサーボディを完成させたものの、レンズはAPS-C換算15-63mm F1.8-2.8という大口径ズームレンズ1本のみなので、EOS KISS X7のような、小さな一眼レフの出番が無くなる事はないし、しかも、バッテリーの持ちは本物。
G5Xは、美しいファインダーが災いして、ずっとファインダーを見てしまうからドンドンとバッテリーが減ってしまう。
EOS KISS X7は、被写体を眺めるのに電気は食わない実像式なので、そこは心から嬉しいところ。
X7とG5Xは、どっちも「小さな巨人」なので、同時に持ち歩けるのが実は超絶メリット。
どちらもサブになりメインになる、しかも打率が驚異の10割のスイッチヒッターだと思いなせぇ。
■実写編
雨に濡れた蔵王の道路。
EF 50mm F1.8 STMレンズ。
Power Shot G5Xの1インチセンサーは、マイクロボディに高画質をもたらした画期的なセンサーで、絶賛を惜しみません。
いや、絶賛しまくりです・・・が、やはり、キヤノンが世界に誇る、独自サイズのAPS-Cセンサーは、今や旧世代の製造プロセスでありながらも、画質では1インチセンサーを凌駕していますね。
キヤノン1800万画素APS-Cセンサーおそるべし。
長老湖のほとりの小屋を、上の道路から、木々の間より撮影。
EF 50mm F1.8 STMレンズ。
ただ、EOS KISS X7の弱みの一つは、その体の小ささを生かせるレンズがそんなに多くない、という点でしょうか。
EF 50mm F1.8 STMは大満足なのですが、なかなかフルサイズ用で軽量小型というのは難しいと思うので、EF-Sの小型単焦点がもっと出て来てくれれば・・・と願うばかり。
たとえば、ズームレンズでもはや定番の18mmの単焦点化とか、どんなもんでしょうね。
EOS KISS X7は、純正のマグニファイア装着により、ファインダー倍率が1.04倍となり本当に楽しく撮影出来ておりますが、ファインダーの見やすさそのものは、もはやPower Shot G5Xの有機ELファインダーの方が勝るかなぁというところ。
ファインダーの隅々まで短時間に見渡せるジャストサイズのスクリーンに、視野率100%により、ファインダー内で構図を全て整えてからシャッターを切れるメリットは大きい。
シャッターを切った時の感動は、一眼レフたるEOS KISS X7が断然上とは言え、あの優れた有機ELファインダーを備えたマイクロサイズカメラは良い意味でおそるべき強敵です。
長老湖のボートと紅葉。
EF70-200mm F4L USMレンズ。
Power Shot G5Xは、さすがに望遠はカバーできないので、ここはX7の独壇場になります。
プログレッシブファインズームあるじゃん!?と思われるでしょうが、G5Xは、14bit-RAW+マニュアル撮影を常用しておるんですが、(この状態だと)光学ズームしか使えないのです。
EF-S 24mm F2.8 STMレンズで撮影。
このレンズあってこそのEOS KISS X7というところがあって、絶対に手放せないレンズです。
「お前にとっての単焦点レンズは何だ?」と問われたら「EF-S 24mm F2.8 STMである」と即答です。
ちなみに、今、キヤノン純正の現役35mmは、高価な製品しか存在しない状態になっているので、EF-S 35mm F2 STMあたりが出てくれると、このEF-S 24mmと良いペアになれる気がするのですが、あれもこれも出してくれって欲張りですみません。
紅葉の吊り橋。
EOS KISS X7は、G5Xを使うと実感するのですが、電源を一切意識しないで丸一日使う事が出来るのが偉大です。
一眼レフならみんなそうなんですが、電子式カメラは、確かにマイクロサイズとかメリットが多いのですが、人体の一部であるかのようにすぐに撮影出来て、消費電力も気にしないなどというすさまじいレベルには達していないです。
世の中、バッテリー・ノイローゼが蔓延してますが、一眼レフたるEOS KISS X7は、小さい体なのにノイローゼから解放されたグレートなカメラとも言えましよう。
東北らしい荒々しい純朴な紅葉はやはり魅力。
EOS KISS X7では初めての撮影になります。
ちなみに、Power Shot G5Xは、ファインダーがあまりにも快適なので、長く見ていたら、撮影しないうちにバッテリが切れてしまってアウト。
そのままEOS KISS X7メインで撮影継続となりました。
G5XはUSB充電できるし、モバイルバッテリにも対応している強みがあるのですが、バッテリ切れしてすぐに復帰出来るほどの充電時間では無いので、本格的に撮影に行く場合は、2個以上のバッテリは持ち歩く必要がある・・・というか、ライブビューや動画を撮らなければ、小さいバッテリ1個で楽々と丸一日もつEOS KISS X7が破格なのかなー。
APS-Cの画角は本当に良い感じです。
フルサイズだと、なんでもかんでも広角化してしまうので、風景を切り取りたい場合にしわ寄せが来るから年々欲しくなくなり、今ではあまり興味ないです。
ただ、Power Shot G5Xのようなカメラが作れるのであれば、フルサイズ・ミラーレスEOSも良い感じで作れるんじゃないかという期待がむくむく盛り上がっているところです。
G5Xの誕生は、キヤノンにとって実は単なる新製品の一つ以上の意味がある気がします。
紅葉の中に家々がある風景、こういうの撮りたかったんですよね。
なかなかクルマを停められる場所が無いので、長距離を歩いて撮影に行くってケースはどうしても出てくるわけですが、そうなると、EOS KISS X7やPower Shot G5Xの、小さくて、その上、撮影が楽しいカメラというのは手が付けられないくらいでかい魅力を発揮してくれます。
私は小さくてなおかつ良いものに極度に惹かれる性質なんですが、そういうものがカメラにあってくれる事に感謝したいです。