2013年4月7日日曜日

輝く太軸に、想像を越える威厳の書きやすさ「クロス・カレイ・ピュアクローム」

贈答品の王道とも言われる、アメリカ合衆国はクロス社の高級筆記具の数々。

今回の記事では、立派なボールペンを求めるならまさにうってつけ、鏡面仕上の輝く太軸「クロス・カレイ・ピュアクローム」について書かせて頂きたいと思います。


化粧箱を保護する紙製シールドは、せっかく開けてある中央の小窓を「CROSS」のロゴ位置に全然合わせる気が無いのが、良い意味で米国らしい独特の大らかさを予感させてくれますね。


落ち着いた大柄なブラウンの化粧箱を手にすると、デパートの紳士服売場に"ちょっと良いスーツを仕立てに行くような"高揚感があり、まさに「良い物感」に溢れていますね。



化粧箱は引き出し式になっていて、カレイ・ピュアクロームと専用のスペースに納められた(!)解説書が姿を現してくれます。

この贅沢なスペースの使い方は、なかなか出ない発想なのではないでしょうか・・・さすがです。


カレイ・ピュアクロームは、その名が示す通り、全身が鏡面仕上げに輝くクローム・コーティングに包まれていて、とにかく只者では無い感じに溢れています。


全身鏡面仕上げの筆記具全般に言える事なのですが、もはや、指紋がつきやすい事を気にしている場合ではありません。

メガネ拭き等を常備して、筆記が一段落したら皮脂を拭き取るのも楽しみの一つと考えて使う事が前提でありましょう。

その手間は喜びである、みたいな感じですね。


見かけからは、さぞや滑りやすいのではないか?と思えるでしょうが、実際にはこのカレイ・ピュアクロームは、握りやすさの定番とも言える太軸の砲弾型フォルムが実に効果的で、すこぶる握りやすいボールペンに仕上がっています。


ペン先は、本体軸を回転させて繰り出しします。
ただ、個体差なのか、回転の途中でやや抵抗力が上がり、一時的にやや擦れたような感触になるのが気になる点。

このあたりは、どこまでも滑らかでオイリーな回転を実現している、ドイツの「ファーバーカステル・エモーション・プレシャスレジンブラックウィーブ」には道を譲る点でありますね。

ただし、書き味は全く劣らないので安心です。


実際に筆記してみると、クロスの中字(M)油性リフィル(1.0mm相当?)は重みのある威厳たっぷりな書き味。

三菱鉛筆のジェットストリーム・インクや、万年筆の水性インクのような、つるつると軽い書き味とは違う、これぞ油性!という書き味を存分に堪能出来ます。

自分で使うのはもちろんの事ですが、重要な何かの取引等で、人様に書類を書いて頂く際にお貸しするペンとしても通用すると思われます。

皮脂がもろに付く表面仕上げを「気にしないで」とは言えませんけど、その対価として、デスクに置いてあるだけでもその場の雰囲気を引き締め、やる気を増進しうる有能ペンと言えるでしょう!!