2019年10月13日日曜日

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星、とんでもなく面白かった!!

ずーっとナスネに保存していたものの、何となく観る気が起きなくてそのままにしていた「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星」。

台風の中の緊張感を和らげるためZenFoneで一気に観てしまいました。

とんでもなく面白いかった!!

■日本の作品が世界のSFを逆転した!?

SFものとしてもかなりレベルが高く、特にコロニーや宇宙戦、モビルスーツの描写などは、見せ方がずば抜けてうまく、ドキドキワクワクしっぱなし。

SFのメカでここまでワクワクドキドキするのって、本当に久しぶり。

特にCG時代になってからは、見飽きも起きて、もはやスターウォーズでも感情の昂りを呼び起こしてもらうのは難しくなりつつあるんですが、ちょっと大きく言うと、日本の作品が一気に世界を逆転したという感じ。

それと、ずっと「こういう作品が観たいなぁ」と思っていた、モビルスーツの開発史ドラマも兼ねていて、かなり豪華な内容ですね。

時間的に技術の進化スピードが速過ぎる気もしなくはないですが、現代もAIやRPAとかで仕事の効率化を極端に進めだしているので、それが先鋭化された近未来はそれくらい速くとも自然なのかなぁ・・・と。


■ランバ・ラルが主役級に魅力的



この作品、シャア・アズナブルが主役なんですが、影の主役はランバ・ラルという感じですね。

シャアの過去がついに明かされる!!というのが大きなテーマですが、いやいやランバ・ラルの方が大概じゃないかと。

陰謀とか無しで、高潔な人格、人柄だけで大転落と大復活を両方やってのけてるし、大暴れあり、頼りがいある女房同然のハモンも隣にいるし、この二人だけでどんな物語でも紡げそう。

ガンダムの世界に、ルパン三世の人たちがいる!!みたいな感じになってて、ランバ・ラルとハモンむちゃくちゃ好きになりました。

あとドズルが際立ってますね。

ギレンとキシリアの危険人物っぷりがあまりにエグいので、ドズルにはホッとさせられます。

人間としての器が大きい割には、あまりにも感情の起伏が大き過ぎてバランス悪いのが気になりましたが、ああいう不完全なキャラにしておかないと、ギレンとの確執をもっと長く描くか暗殺されるかの二者択一になりそうなので、しゃあないところでしょうね。

あと、トップのデギン。

恐怖の独裁者ではなく、父親としての側面が大きく描かれていて感心させられました。

ギレンとキシリアがあまりにもデンジャー過ぎて、(年老いて出来た子という事もあるが)穏やかで繊細なガルマを溺愛してしまうのが、人間味あって良かったなー。


■やっぱりアムロとガンダム!!

シャア・アズナブル、セイラ・マス、ランバ・ラル、クラウレ・ハモンと、本当に素晴らしい魅力あるキャラクターの過去が丁寧に描かれていますが、やっぱりこいつか!!という一発で空気を変えるキャラが「アムロ・レイ」ですね。

昔からガンダムシリーズでは断トツでアムロが大好きなんなんで、贔屓目というのもありますが・・・。

シャアが主役なので、その過去に出て来るアムロはかなりショボい描写なんですが、意図的にショボいキャラクターに描かないと、主役が一気にアムロになりかねない(作品を作る上での)最大の超危険人物ですからね、あれは。

そして、「うおっ!!」と声が出てしまいそうになるくらい、テンションが最大に上がった瞬間があります。

そう、アムロの父親テム・レイが進めていたプロジェクトが明かされる瞬間です。

それまで、ずっと、ジオンのモビルスーツの圧倒的な優秀さを視聴者は見せつけられているわけです。

そして、地球連邦軍がせっかく作ったモビルスーツ(テム・レイ曰く、こんなもの呼ばわり)が完全敗北。

そういう流れを丁寧に作った後で、テム・レイが満を持してお偉いさんの前で発表するそのプロジェクトは・・・。

RX-78 ガンダム!!

渋いジオンのモビルスーツが頭に刷り込まれた後で、あのガンダムが(図面で)ズバアアアーンと出て来るわけです。

そのインパクトは絶大で、うおおおお!?なんだこのカッコいいデザインはーーー!! みたいな。

ラスボスかっていう。

実際、アムロとのコンビで、このRX-78ガンダムは、鬼よりも強いですからね(バンダイの後付け設定で、RX-78-2と後ろに2が付くようになった)。

冷静に考えると、このTHE ORIGINに出て来る、数々の超絶に強くて魅力的なキャラクター(ランバ・ラルも)を、アムロはのちのち全員倒してる気がする。

ワンパンマンかよという。