このところ、テレビ局を舞台にしたプレイステーション・ヴィータ用「特殊報道部」というゲームがなかなか面白く、そこで活躍するビデオカメラに触発され、こちらのビデオカメラ熱も少しづつ復活して来ました。
映画や小説と同じくらい、ゲームも影響力が大きいなぁと実感する今日この頃。
というわけで、今回の記事では、HDR-PJ760Vでもって、仙台市農業園芸センターのバラ祭りを撮影してみました。
撮影と言ってもハイビジョン映像ではなく、フォトモードによる写真です。
ビデオカメラで写真撮影というのは、かなり抵抗を感じる方もおられるでしょうが、実はとても楽しかったりします。
ビデオカメラは、元々、長時間カメラを構えて映像を撮影するために、長い歴史をかけてあらゆる工夫を完成して来た経緯があるため、へたすると一眼レフをも超える握りやすさに恵まれ、撮影が楽しい楽しい。
もちろん、電子シャッターなので、一眼レフのEOS KISS X7のような、シャッターを切った後の満足感みたいなものは無いのですが、それは一眼レフ以外の全てのデジカメに言える寂しさでしゃあない。
HDR-PJ760Vは、もう古いカメラになりつつあるけど、全く色あせないです。
センサーも、1/2.88インチと小さいのですが、画素数的に全く無理をしない614万画素に抑えてあるためまだまだ大丈夫。
小さいセンサーと言えば、このカメラにおいては非常に大きなメリットに昇華されています。
そう、センサーとレンズユニットを一体化し、丸ごと空間に浮遊させてブレから保護する「空間光学手振れ補正」搭載。
本体が揺れてもレンズは静止する構造。
ファインダーを見ても、像が怖いくらい止まってて全くブレる気配も無く、何年経過しても最新スペックのままという印象が強いですね。
今回は、特に表記していない限り、16:9比率の1200万画素フォトモードで撮影しています。
センサーの形状が16:9比率なので、画素数をフルに生かす為の16:9フォトなんですが、物理画素数の600万画素モードは何故か存在しません。
ちなみに上は2400万画素なんですが、画質は殆ど1200万画素と同じ(同じ画像が拡大されるだけの印象)なので、ファイルサイズが巨大になる分使わないです。
1/2.88インチセンサーは、小さいからこそ、ピントの合う範囲が広くて素晴らしい。
背景も被写体も等しくピントを分散させたい時は、まさに大きな威力です。
ホワイトバランスは太陽光固定ですが、なかなか良い色が出るなぁと。
バラのような、大きな沢山の花がワーッと咲いている場合は、大きなセンサーよりも小さいセンサーによるピントの広さ(深さ)があると嬉しいですね。
赤も、ややベタッとする感じはありますが、1/2.88インチセンサーとしてはかなり良い感じかなぁと。
HDR-PJ760Vは、フルオートだと明るく撮れ過ぎてしまうので、マニュアルで明るさをコントロールしています。
その時は、ビデオカメラならではの「ゼブラパターン」表示にして、ゼブラが薄く浮き出る所で撮影しています。
ゼブラが完全に出ていないとちょっと暗すぎる写真になるのがポイント。
最近は、コンパクトカメラの手振れ補正も凄いんですが、HDR-PJ760Vは、もうとんでもないレベルです。
空間光学手振れ補正の威力は絶大ですが、本体の「ビデオシューティングスタイル」形状が、自然で盤石なホールド性能を生み出し、さらに、ソニー純正のビデオ・グリップも装備しているため、構えが不安定でブレるという事は実質ありません。
ただ、画質だけで言ったら、ポケットサイズのキヤノンPowerShot SX710HSで良いため、このカメラを持ち出すのは軽く根性が要りますね、軽くですが。
16:9写真は、ワイドであるため、胸がすくようにイメージ通りの風景を捉える事が出来ますね。
ただ、私の最終目的である「写真プリント」となると、16:9は左右が大幅に切れるので悩ましいところ。
16:9の写真プリントは、結局は文化として根付かなかった(4K時代は分からない)なぁ。
ちなみに、HDR-PJ760Vは、写真カメラと同様に6枚の光彩絞りを搭載しているため、背景のぼけもマトモです。
ビデオカメラは、コストダウンのため、三角形の簡易絞りを搭載する機種が多く、ここがかつてハードルになっていましたが、このカメラは大丈夫です。
ラストは、大切な愛車のアイちゃんのミッドシップ専用開発エンジン「3B20 MIVECターボ」を撮影してみました。
今は、FF用に作り直されてしまってますが、日本ではとても稀有なミッドシップ専用開発エンジン。
強い日差しの中の撮影でしたが、HDR-PJ760Vのセンサーは、画素数で無理ないため、明暗差をよく吸収してくれていますね。