2015年6月28日日曜日

HDR-PJ760Vの1800万画素モードで写真を撮ってみる

今回の記事では、ソニーハンディカム「HDR-PJ760V」の1800万画素フォトモードで写真を撮ってみました。


HDR-PJ760Vは、4:3モードのフォト時、最高で4912×3680 = 18076160ピクセル、約1800万画素の写真が撮れます。

ただ、クリアビッド配列を頼りにした、物理画素数460万画素(16:9時は有効614万画素)から、大幅にデジタル補正して出力された画なので、いわゆる超解像のはしりみたいなものですが・・・。

しかし、食卓のスイカも結構良い感じで撮れています。

ちなみに、ソニーのオートホワイトバランスは、映像エンジンBIONZといえども、どうもいまいち安定しないので、ホワイトバランスは手動か太陽光が基本。

これも太陽光で撮影しています。

また、HDR-PJ760Vは、シャッター速度優先AEと、絞り優先AEが可能なのですが、「カメラ明るさ」という名前の、プログラムAEで撮影しています。

カメラ前面に設置されている、マニュアルコントロールダイヤルを回すだけなので、とても快適。

露出は、ゼブラパターンを表示させ、白とび警告がギリギリ出る所でシャッターボタンを押しています。


食卓のサラダを、外光のみの、小雨模様の薄暗い室内で撮影。

ホワイトバランスは太陽光で安定していますが、オートだと、本当に青い。

ソニーは好きだけど、ソニーのカメラのホワイトバランス哲学はだけは、昨日今日の話ではなく、テープカメラの昔っからどうにも私との相性が悪い気がする。


額面どおりの画素数のディテールではないとはいえ、ここまで写るのなら、もう普通のコンデジは買わなくていいなぁというくらい写りますね。

ちなみに、HDR-PJ760Vだけではないのですが、ビデオカメラは、はるか大昔から、今、ミラーレスや高級コンデジが大騒ぎしている「可動式EVF」も「バリアングル式タッチパネル液晶モニタ」も「高倍率ズームレンズ」も、全部入りが当たり前なので、何の苦労もないのが嬉しいですね。

ビデオシューティング・スタイルは、一眼レフと完全に同格と言っていいくらい撮影しやすく、ビデオカメラ・フォトは意外と良いものです。


センサーは、1/2.88インチなので、どうしてもぼけの量は大変少ないですが、望遠にすることによってある程度カバーする事は出来ます。

レンズは、3:4時は、31.8-318mm (キヤノンAPS-C換算約20-200mm) F1.8-3.4のカールツァイス・バリオゾナーT*。

物理有効画素数は、無理をしない460万画素しかないため、センサーサイズから見たら、描写はかなり安定している印象。

ゼブラパターンを見ながら撮影しているので、白とびを高度にコントロール出来るのも強み。

しかも、センサーとレンズユニット丸ごとブレを補正する、理論上最強クラスの「空間光学手振れ補正」であるため、手ブレはほとんど気にする必要が無いというのも強い。

レンズユニットが、空間に浮遊している様子は、今見てもかなり衝撃度数が大きいです。


■でもやっぱり500万画素でいいかな・・・

-ここから物理500万画素写真--

ただ、1800万画素も良いのですが、(多分)超解像処理に2秒くらいかかるのでテンポが悪いのも確か。

その割には、ディテールが大幅に精細化してるかって言われるとそうでもない。

物理500万画素で良いんじゃないか?と今まで思って使ってましたが、やっぱり500万でいいかなぁ。

500万だと、パッパッパとテンポよく撮影出来るし、実ファイルサイズも1/4くらいだし、全然違います。


500万画素と言いますが、昔は、300万画素くらいでA4プリントまでやってたんで、こんだけ写るのなら全然問題ないかなと。

EOS KISS X7とともに、HDR-PJ760Vの写真も撮って行きたいですね。

実はカメラとして一番活躍しているXperia Z Ultra

EOS KISS X7にぞっこんの私ですが、冷静に考えると、カメラとして一番大活躍しているのは、タブレットの「Xperia Z Ultra」のカメラかも知れない。

今回の記事では、Xperia Z Ultraのカメラとしての話を書かせて頂きたいと思います。

私のXperia Z Ultraは、単品購入のWiFiモデルですが、スケジュールや地図、メモといった「スーパー・ザウルス的PDA」として手放せない存在になっています。

そんな常時携帯する端末だからこそ、これに搭載されている800万画素デジカメは、記録・メモ用途として大車輪の活躍だったりします。

いわゆるスマホ・カメラに属するものになるのですが、薄型を極めたようなスタイリッシュデザインもあいまって、撮影が意外と楽しい。

起動は俊足で、あっと思ったらすぐに起動して撮れる。
コンデジを買わないでずっと来ているのも、Xperia Z Ultraの力も大きいかも。


■Xperia Z Ultraを真剣にカメラとして撮影

Xperia Z Ultraは、なんだかんだ言って、天下のソニーが誇る最新構造のセンサーである「積層型裏面照射CMOS Exmor RS」を搭載しています。

ただし、デジカメの画質を決定付ける映像エンジンが、差別化のためか貧弱(ノーブランド品)ゆえに、出てくる写真は、いかにもデジタルといった粗い輪郭処理と、全く安定しないホワイトバランスにかなり苦しめられます。

ただ、動作そのものは機敏ですこぶる快適だし、色々とデジカメ黎明期の事を思えば、メインのカメラとしてもなかなかいけるかな?というところ。


Xperia Z Ultraの映像エンジンは、ソニー自慢のBIONZではなくて、ノーブランドのやつですが、明暗差が激しい朝の渓谷の撮影とかに強いのは驚きます。

キヤノンで言うところの、オートライティング・オプティマイザが強度にかかる感じで、光と影を生かした撮影というのは難しいですが、光と影をうまくひとまとめにした画がスパッと出るのは、ちょっと驚かされます。


この写真も、実は木々と水面の明暗差が激しく、もしも昔のデジタルカメラ(どんな高級品でも)であれば、木か水面のどっちかが黒く潰れてしまうケースですが、Xperia Z Ultraはみごとに纏めてくれています。

正直、こういうのが、(スマホカメラとして能力が下の方の)Xperia Z Ultraでパッと撮れてしまうなら、スマホカメラ隆盛に大納得してしまいます。

むしろ、マニア以外で、わざわざコンパクトカメラ買う事ってなくなるんじゃ・・・とか思えてしまう勢い。


あくまでフルオートなんで、表現の意図うんぬんは無いのですが、逆光の中の表現もなかなかのもの。

とにかく、黒つぶれを全力で回避する性質になってるみたいで、時として思わぬ表現力に感心させられる事も多いです。


Xperia Z Ultraは、とにかく液晶がデカイ6.44インチであるため、根源的に、デジカメの背面液晶とはもう全く印象が違います。

カメラで撮るというよりも、目の前の風景をそのまま切り取ってバッグに入れるかのような印象があり、空間メモリー機という感じ。

操作も画面タッチだけなので、カメラを使っている気にはならないものの、空間スキャン作業という新しいものだと考えると、なかなか楽しいですね。


サブカメラとしても大活躍で、メインの撮影は、EOS KISS X7でばりばりやり、その状況説明用の資料写真や、メモ的な写真は、数多くがXperia Z Ultraの役割だったりしています。

とにかく、でかい液晶にワンタッチでパッと写真が撮れるので、本当に有能なサブカメラとなっています。

ただし、ノーブランドの映像エンジンというのが痛いのか、このXperia Z Ultraには大きな弱みがあって、それが「色」なんです。

とにかくオートホワイトバランスが安定しない、というか、信用に値しないので、人の肌やカラフルな花とか、色が重要なシーンを撮影する前は、かなりの不安が沸きあがります。

うまく撮影出来た時は、ほっとして力が抜けそうです。

オートホワイトバランスに関しては、ほとんど大昔、デジカメ黎明期のモデルだってこんなもんかって感じです。


風景写真も、ディテールとかの話になると辛いものがありますが、そこそこ行けるかなという印象。

カメラを忘れて来ても、なんとか写真を持ち帰る気になれるくらいの画は撮れるかな。

ただ、色は気になります。

もともと、個人的に色はキヤノンのが好みで、ソニーの色はあまりに青くて好きじゃない・・・という不利があるのですが、それを差し引いてもXperia Z Ultraは色が安定しない。

多分、キヤノンがカメラを担当したら、色で悩む事はなくなるんだろうなと思います。


カメラもそうですが、常時携帯する端末に「ついでに」付いている機能というのは強いです。

単純に画質だけで決めるなら、Xperia Z Ultraは、カメラとして単独で持ち出す魅力は無いのですが、android端末と高度に融合しているからメリットが大きい。

スマホ時代の機材は、なんかこう、釈然としないけど、便利だからしゃあない・・・というパターンがあまりにも多く、なんかこう、大きな力で流されるだけの自分の無力感みたいなものを感じて切なくなりますね。

新型が出てさらに魅惑アップする「初代」ソニーRX100

今回の記事では、新型が出てからさらに魅力がアップしている前世代機カメラ、「ソニーRX100(初代)」について書かせて頂きたいと思います。

M2やM3、あまつさえ最新型のM4という、大変優れた新型が出ている(M4は発表のみ)にも関わらず、初代機の魅力がアップしまくっているなんてあるのか?と思うと、RX100に関してはそういう珍しい現象が起きているんですね。


■ソニーRX100

RX100の初代は、まさに稀有な機種で、本日時点で、最新型の四代目まで発表されていながらも、まだ現役の新品として販売されているんです。

正直、びびります。

そこまでして引っ張る初代の魅力は、なんと言ってもシリーズ最小・最軽量の213gというコンパクトっぷりと、これが結構重要なのだけれど、初代だけに実売価格が大変にお安くなっていて、仙台の新品価格ですらも3万円台に突入しているのです。

1インチのExmorセンサーと、キヤノンAPS-C換算で、18-62mm F1.8-F4.9(フルサイズ換算28-100mm)という使いやすいレンズが搭載されている、紛れもない高性能カメラなのに3万円台で買えるというのは相当なインパクトがあります。


小さいボディなのに、マニュアルの操作性も大変良好で、背面ダイヤルでシャッター速度、レンズ周りの大型リングで絞り操作してみましたが、回し心地も滑らかで気持ち良く、液晶画面に表示される情報も、ソニーらしくデザインに凝ってます。

しかも、店頭に展示されているRX100は、なんとMade in Japan(すげぇ!!!)になっているという、かなりでかいボーナスポイントも確認出来ました。
(※ネットを見ると、生産国が日本から違う国に変更されている可能性があるようです。初代=Made in Japanとは限らないかも知れないです)

正直、単純にスペックや、チルト液晶・タッチパネルなどによる使い勝手の良さを持ち出して比べると、実の所、RX100を上回る魅力の機種というのは存在するのですが、それらは全部、よりズシッと重たくてより高額なので、RX100が大逆転してしまう。

初代おそるべし。

2015年6月21日日曜日

ISO感度=AUTOで撮る、庭の野菜など

EOS KISS X7+EF 50mm F1.8 STMレンズで、庭の野菜などを撮影してみました。

モードはマニュアルモードなのですが、オートライティング・オプティマイザをONにし、さらにISO感度をAUTOにしました。

マニュアルによって、シャッター速度や絞りは思いのまま設定出来るものの、上記の設定によって、EOS KISS X7が独自の判断をかけて「写真の仕上がりをぱっと明るく持っていこう」と努力するため、オートの目指す表現と混ざり合うのが面白い!!


それと、EOS KISSというのは、伝統的にISO感度は1段の単位でしか設定できないようになっています。

1段というのは、ISO 100の次は200、その次は400、その次は800・・・という、光量が2倍単位という事です。

しかし、感度=AUTOにすると、プロフェッショナル機であるEOS 7Dのように、1/3段単位という細かさで設定が動きます。

だから、ISO感度320とか、500とか、KISSシリーズにおいては、絶対に手動では設定しえない数値が出て来るのが新鮮ですね。

アイちゃん日記「日々のお手入れのマジックアイテム、霧吹き!!」

今回の記事では、愛車のアイちゃん日記を書かせて頂きたいと思います。

日々の愛車のお手入れに、相当なお役立ちアイテムだなぁ!!と思うのが、園芸とかでお馴染みの「霧吹き」です。

これはマジックアイテムと言ってもいいくらいのお助け能力。

今朝も、前日の大雨によって、地面からのしぶきで汚れた愛車のアイちゃんの下回りをクリーニングしましたが、霧吹きがあるとまんべんなく水をかけられるので本当に楽。

水を満たしたバケツだけを用意しても、水を汚れた部分にかけるのが意外と難しい。
ドバーッとかけても、あたり一面が不必要にビジャビジャになる割りに、的には外れてしまう事もあるし。

霧吹きなら、少ない水量で、的確に汚れた部分にヒットできる!!

霧という名前以上に水量も十分だったりします。


どんな霧吹きを使うかですが、噴水量の調整が出来ないものは避けて、変幻自在のものが望ましいですね。

さぁーっと薄い霧をコーティング出来るところから、いわゆる水鉄砲みたいにピンポイントで水をそこそこの勢いで浴びせられるところまで、アグレッシブに変化出来る製品が多いし、使い分けられると言うまでもなく便利ですしね。


下回りを拭く前に、霧吹きで水をかけるのですが、水滴がしっかりと表面に付着してくれるから、後の作業が本当にやりやすい。


ボディを水拭きする前も、霧吹きで表面を吹いておくと、結構違います。

霧吹きであれば、水をつけたい場所だけに使えて、バケツのように地面をビジャビジャにしないから、出かけた先でも迷惑かけないで躊躇なく水が使える!!(風で水滴が隣に飛んでいくとかいうのは注意しないといけないですが)というのも結構でかい。


それと、最近思うのは、クルマには霧吹き、ペットボトル入りの水、耐油手袋は常備しておくと良いなぁという事です。

ペットボトルの水は、飲料ではなく、用水。

意外と手を洗うためとか、何かに使うために、水があると助かる局面が地味にあるかも。

もちろん飲料可というのが理想ですが、そうすると、清潔にしておく手間が必要だから、面倒になってやめてしまう事もあるかなぁと。

飲み終えたペットボトルに水を詰めてそのまま放置でも、いざという時に役に立ちます。

私は常に2本のペットボトルに水を詰めておいて、不定期に中身を交換してます。

ハクバのダブルジッパーミニバッグでEOS KISS X7を「ポケットカメラ」とし、写真ライフがさらに楽しくなった!!

ポケットに入れて持ち歩けるカメラの検討を中止し、発想を転換し、小さくて良いバッグでEOS KISS X7を常時携帯する!!という方向に舵を切った私。

ハクバ写真産業のダブルジッパーミニバッグは、まさにEOS KISS X7のためにあつらえられた「かのような」見事さで、ポケットに入らないX7をまさにポケットカメラ化してくれて、いつでもバシッと気軽に写真が撮れるようになりました!!

長らくミニバッグには悩んで来ましたが、X7が入れば良いという割り切りサイズは、特に、高さが極端に抑えられているために思った以上に邪魔にならず、かなり理想に近い感じです。

「EOS KISS X7をポケットカメラ化する」試みは、たったの一週間で、ハッキリと効果をあげています。


■EF-S 24mm F2.8 STMレンズで撮影

仙台駅付近を歩くと、あちこちで工事してますが、逆に言えば今しか撮れない風景の宝庫。

今までなら、スマホ/タブレットカメラでささっと記録して終わりでしたが、EOS KISS X7がポケット(ミニバッグ)にあるから、その1枚が、KISS X7でもって、バシッと楽しく撮影 できてしまう!!


私は、カメラは常時マニュアルモードなのですが、ポケットカメラとしての運用で色々考えたのですが、マニュアルはやはり長年そうだったので今更くずせない。

それでもなお、よりポケット的に使いやすくしたい・・・という事で、「オートライティングオプティマイザ」を有効にし、ISO感度を「Auto」にしました。

オートライティングオプティマイザは、EOS KISS X7においては、初期設定時マニュアルモード時に使えないようになってますが、解除出来る設定があります。

逆光で影を生かした撮影をしたい!!というような時は、明暗差を補正しようとしてくるロジックは厳しいですが、普通の撮影では、かなり有力な機能です。


工事中の、仙台駅東口への通路。

一眼レフの超高速起動もあって、歩きながらパパッと気になった1枚を撮れますね。

EOS KISS X7は、ミラーレスカメラに、さらに一眼レフの能力を備えて完成させたミニカメラとして認識してますが、このカメラさえあれば何もかも安心していられます。


工事中の仙台駅。

こういう写真も、今までならXperia Z Ultraで撮ってたでしょうが、EOS KISS X7を常時持ち歩いているのでこっちで撮れるー。

ちなみに、ミニバッグには、カメラだけじゃなくて、筆記用具とか、モバイルバッテリーとか、各種ケーブル類とか、カメラ以外に必要になりそうなものも入れているので、その日にカメラ使う気持ちがなくとも、とにかく持ち歩くという動機付けが出来るようにしています。


■EF 50mm F1.8 STMレンズで撮影。

カメラを常時持ち歩いていて、嬉しいのは、こういう「あっ」と思った時にさっと撮れる事。

ダブルジッパーミニバッグは、その名前の通り、ダブルジッパーでもって、開口部が一気に大きく開くため、カメラもさっと取り出しやすい。

カメラ取り出しにまごつくバッグではない、というのが、理想に近いバッグという理由の一つ。

小さなとかげを道端に発見し、さっそくパキュゥーッと(静音シャッターじゃない、ノーマルシャッターの音)1枚。


本当に持ち歩きだけを考えたら、高級コンデジを買うべきなのは理解出来るのですが、EOS KISS X7の、この1枚撮る楽しさってのは、他のものと引き換えにしたくないくらい楽しい。

気軽な何てことのない1枚でも、忘れる事がなく、律儀に毎回心に響いてくる。

一眼レフなら何でも良いわけじゃなく、EOS KISS X7の音や、反応がとても心地よいのです。

効率とかそういうのじゃなく、このカメラで撮りたい!!と思わせるものがあります。


花とかも、気軽にカシャッと。

EOS KISS X7は、間違いなく私の人生の写真面において、EOS 20Dと並んでターニングポイントになったスペリオール・カメラです。

小型軽量の超広角レンズ決定版!?EF-S 10-18mm F4.5-5.6 IS STMは、やはり大したものだ!!

軽量な超広角ズームレンズとして、まさに群を抜く「EF-S 10-18mm F4.5-5.6 IS STM」をじっくり試写してみました。

このレンズは、超広角ズームレンズの世界に「軽い、安い、写りが良い」という、まさに新しいキヤノン三原則!?を持ち込んだ画期的なレンズです。

軽量で鳴らすキットレンズ「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM」と、ほぼ同じ感覚で使える超広角ズーム。

まさに驚異です。

EF-Sの名玉と絶賛される、歴史に残るレンズ「EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USM」もかなりの軽量(385グラム)なのですが、240グラムのこっちは、持ち上げる段階で明らかな違いが伝わります。


どんなに小さくとも、画質が悪ければどうにもならない、というわけで10mmで撮影してみましたが、素晴らしいキレ味です。

最短撮影距離は22cmなので、10mm超広角なのに、「え!?」というくらい寄れます。

寄れる能力も高い名玉EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USMですらも、24cmであるため、10mmでの近接撮影能力はこっちが上・・・なのか、うおう。

シャッター速度は1/50秒でラフに撮ってますが、薄いながらも手振れ補正装置ISの効果もあるようです。

寄れる上にすこぶるつきの軽さもあり、まるで、単焦点のEF-S 10mm F4.5 IS STMでも使っているような感覚、と言えば、このレンズの凄さが分かって来ます。


図に乗って、10mmで、シャッター速度1/8秒でラフに撮ってみました。

ラフに撮っては、さすがに手振れ補正装置ISと言えどもブレを吸収しきれないですが、がっちりとホールドしさえすれば、1/8秒手持ちもギリギリ行けそうな手ごたえ。

手持ち動画の超広角では決定版と言えるでしょうね。


今度は14mmで撮影してみました。

ただ、最短撮影距離22cm付近だからなのか、ちょっと「ふわっ」とした描写になって来ますね。

もちろん、問題とかそういう話ではないのですが、EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USMは、全域で「暗いけど単焦点!?」と思うくらいの画質だったんで、さすがに差はあるのかなぁというところ。


テレ端の18mmです。

最短撮影距離付近だと、ワイド端にピークがあって、テレ端に伸びて行くにつれて、描写はふわっとして行く傾向なのかな。

ただ、歪曲収差の無さは驚異的。

建築物の撮影にもガンガン使っていけるんじゃないか!?というくらい、歪みが無い(ここには無いですが、実際に引きの構図で撮った写真で確認済み)です。

これはかなりの美点だと感じます。

良レンズだと思う、「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM」でも、18mm端は歪曲がはっきり残存するし、全然こうはいかないです。


歪曲のなさは、名玉EF-S 10-22mm F3.5-4.5 USMでも大きなチャームポイントの一つでしたから、キヤノンはよっぽど得意とするところなんだろうな。


18mmテレ端で、シャッター速度1/15秒でもってラフに撮ってみました。

超広角ズームなので、手振れ補正装置ISの効きは元々地味かも知れないですが、1/15秒ラフでも、輪郭がやや滲みっぽくなるくらいで抑え込まれているのはさすが。

写真では、あまりISを意識しない方がいいですが、動画ではかなりの効果が得られそうです。

むしろ、動画を意識したIS搭載なのかな。

しかし、このレンズが画期的なのは、お店によっては3万円台で買えるという安さです。

どんなに写りが良くとも、デカ重で、1万円札をバキュームのようにどんどん吸い上げるレンズだったら、そらぁ、マニアだったら気にもしないんでしょうが(どこの世界でもそうだけど)、普通の人は泣くしかない。

そういう悲しみを未然に防ぎ、より写真の世界を開けたものにするのは、このレンズも含めた「軽量で安くて写りも良い」レンズ群だと思います。

そして、そういう、一見して「入門」と甘く見られるレンズたちこそが、真に名レンズと呼ばれるにふさわしいのではないでしょうか。

2015年6月20日土曜日

驚異の軽量廉価な望遠ズームレンズ「EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STM」を使ってみた

望遠ズームレンズと聞くと、問答無用で、値段が高くて重たい白Lレンズばかりを思い描いていた私ですが、驚異的に軽量で廉価な良いものがありました!!

「EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STM」です。


このレンズ、250mmもの長さの望遠ズームレンズとは思えないくらい軽く、たったの375グラムしかありません。

しかも、ボディラインがスッキリと真っ直ぐで、フォーカスリングとズームリングの配置バランスも整っていて、見た目がかなり立派!!

かなり期待をしつつ、撮影してみました。


しかし、軽い望遠ズームレンズは、「しまった!」と思える弱点が潜んでいました。

そのあまりの軽さゆえに、テキトーに構えようものなら最後、レンズの先端がブルブル震えてISユニットが悲鳴を上げるくらいのブレが発生しやすい!!

しかも、個体差なのか、試写させて頂いたレンズは、ファインダー像があんまり止まらない?!

なんでなのかはちょっと分かりませんでした。

スイッチOFFとか、壊れて全くISが作動しないって事でもない感じで、効きがとっても弱いという感じ。

結局、手振れ補正は無かったものと思い、無難に、シャッター速度1/250秒まで上げて、絞りはF/5.6で写真を撮りました。


(※EF-S 24mm F2.8 STMレンズで撮影)

結局、望遠ズームレンズは、極端に軽過ぎると、先端が安定しなくて、不必要に撮影の難易度が上がってしまうのかなぁ。

間違いないのは、やっぱりEF 70-300mm F4-5.6L IS USMなんだろうなと思います。

・・・いや、そう言うのはどうなのか。

このレンズは、実売が14万円以上する高額レンズなので、EF-S 55-250を見に来ておいて、やっぱり高いやつが良かったですという結論はあまりにも寂しすぎる。


思い直して、ISをアテにしたラフな構えなんかをせず、しっかりと構えてシャッター速度1/250秒で撮影し直してみました。

肝心の画質ですが、画質そのものはかなり良好!!

白いEOS KISS X7ボディを撮影しましたが、白色に想像した以上の立体感あるし、味気もある。

これなら、もっと色々撮ってみたくなる!!

軽すぎてブレやすいってのは厳然としてあるけど、本来は軽いのが大きなアドバンテージ。

航空ショーとか、長時間レンズを振り回す時とかは、かなり好感度上がりそうな予感がします。

あと、このレンズは、ご存知「ダブルズームキット」で、とてつもないお得なセット価格で提供される可能性が高い。

もしも、まだ見ぬEOS KISS X8が発表され、ダブルズームキットにこのレンズが入っていたら・・・!!


■追記 手振れ補正はかなり効きます!!

なんかおかしいと思い、別の機会に別の場所でEF-S 55-250mm F4-5.6 IS STMレンズを試してみました。

そしたら、250mmでも、ちゃんとファインダー像がガッチリと止まり、安定した撮影が可能でした。

これだけの望遠が、軽量レンズとして気軽に持ち出せるというのは、相当に大きなインパクトがあります。

EF-Sレンズは偉大だ!!