サイズと高画質のバランスを高度に実現した1インチCMOSセンサー搭載、なのに、あろう事が驚異の25倍ズーム(!!)を実現した、驚異のデジカメ「キヤノンPowerShot G3X」を見てきました。
結論から先に言うと、これは、カメラ大事件に発展しそうなくらい素晴らしいカメラに仕上がってました。
正直、こんなカメラが作れていいのかってくらいです。
(※EOS KISS X7とEF 28mm F2.8レンズで撮影しています)
まず、PowerShot G3Xは、小さなサブカメラとして使うか、とかいう野望を打ち砕くくらいでかい。
正直、ここまで来たら、史上初の1インチセンサー搭載の、レンズ固定式一眼レフにして発売してくれって思っちゃうくらいデカイ。
コンデジとは絶対に呼べないので、まぁ普通に高性能デジカメってところですね。
ただ、全体はデカイと言っても、自慢の25倍ズームレンズは、だいたいEF 28mm F2.8 IS USMくらいのサイズかな(伸びる前)? スペックからしたらめちゃ小さい。
やはり1インチセンサーだから、レンズを小さく設計出来ていいなぁ。
さっそく、自慢の、35mm換算(実焦点距離220mm×画角補正2.727倍) 600mmテレ端の描画です。
ちなみに、全てフルオート、Jpeg投げっぱなしの画質ですが、ええええーーーっ、これが、25倍ズームのテレ端なのかってくらい高画質。
いや、ハイライトの被写体の輪郭には、じわっと紫色の色ズレが出てたり、まぁ、EF 70-200mm F4L USMレンズみたいなそういう隙の無い高画質な写りではないんですが、常識を超えた高画質なのは確か。
しかも、手ブレ補正は3.5段と言いつつも、それ以上にがっちり止まる印象。
白と黒の被写体を、換算600mmのテレ端で撮影してみました。
25倍ズームのテレ端なんて、もはや、あきれるくらい画質悪いんじゃないの、とか失礼ながら思ってましたが、こんだけの設計が出来るものなのかと、本当に頭が下がります。
厳密には、色ズレとかは出ているんですが、25倍ズームでこれより良いのを作れって言われても、ハイと言えるかっていうくらい凄い。
あっそうだ!! 金属みたいな反射する被写体を撮ったら破綻しちゃったり、するんじゃないのか・・・。
などと思って、換算600mmテレ端で、ぎらぎらする時計を撮影してみました。
すげぇ、クリアに描写されとるぅぅぅぅーーーー。
いや、厳密に等倍で見たら、ハイライト部分に若干の色ズレ、色収差が現れてはいるんですが、実用上はほぼ問題なしと思われます。
ただ少し気になったのが、室内の換算600mmテレ端オート撮影だと、割とあっさりとISO感度800に上がるんですが、1インチセンサーと言えどもISO感度800だと、ノイズリダクションで画質がちょっと(コンデジぽく)劣化します。
それでも1/2.3インチセンサーあたりの低感度よりは良いんですが、1インチの「神通力」は、だいたいISO感度250くらいまでかなぁと思うんで、ISO感度250に抑制して運用するのも一つの手かも知れないですね。
今度は、広角側、換算24mmの描写です。
24mmでもここまで寄って撮れます。
描写は、中央部は実に鮮明で、等倍で見ていても気持ちよいくらいです。
24mmから、ここから25倍先の600mmまで、がんがん使っていけるレンズなのかなって印象です。
もちろん、風景とか、食べ物とか、色々なシチュエーションを経験してないから、何もかも全て大満足行くかって所は分からないですが。
事前の予想では、24mm側か、600mm側、どっちかはだめなんだろう・・・とかなめてたら、とんでもない。
24mmで広角撮影も良し、600mm側でのクローズアップも良しと、なんかこれ、世界に何座かあるのであろう、「夢のカメラの最高峰」の一つに数えて良いのではないだろうか。
ただ、いったん持ち出してしまえば、これはもう無敵に近いカメラなんですが、いかんせん、そう一眼レフ級にデカイため、これを常時持ち歩くのかどうかという問題になって来ますね。
せっかく24mm-600mmレンズ搭載してても、デカイからって本体を持ち歩かなかったら意味がないし。
あと、お値段が、実売で11万円以上と、その価値が十二分にあるとは言えちょっと高い。
「くっそー、EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMレンズは30万円か・・・ハードル高いぜ・・・ん?! PowerShot G3Xは11万円か、安い買った!!」くらいのテンポで行くのがよろしかろうと思います!!