世界の油性ボールペンリフィルの標準の一つとなっている「パーカー・リフィル」。
今回は、その本家本元のボールペン「パーカー・ジョッター・ジェイドグリーン」について書かせて頂きたいと思います。
ジョッター・ジェイドグリーンは、アンティークゴールドのパーカーの化粧箱に静かに収められておりました。
この、化粧箱入りペンを開封する時の高揚感は、何度体験しても良いものですね。
ジェイドグリーンは、いわゆる「アースカラー」を標榜したものであり、やさしく癒やしのある色使いであります。
ジョッターは、私にとっては特別なペン。
そもそも、ジョッターのシャープペンシルを家の引き出しの奥から"発掘"し、その使い良さに感動しなければ、"あぁ、良いペンを沢山持ちたいな" という気持ちに突き動かされる事も無かったはずです。
そのジョッターそのものの歴史の始まりは、ボールペン。
英国紳士の得難い高みの雰囲気を存分にまとい、しかもお求めやすい価格に抑えてくれているという、非の打ち所のないエクセレント・グレードに属する一筆であります。
ジョッター・ボールペンには、ペン先の寿命を摩耗から守り伸ばすため、ノックするたびに1/4回転するという機構が組み込まれています。
このため、ノック音は「カッ、チン!!」という感じで非常に大きく、図書館など静謐な場所での使用にはやや気をつける必要がありますが、この機構が長年ジョッターに絶大な支持を集める源泉の一つともなっており、個性として良い方向に捉えるのが吉だろうと思います。
ジョッターは長い歴史があるのですが、パーカーの事情によって、生産国や工場を転々としています。
私が購入させて頂いたものは、フランス製で、天冠部分にパーカーのエンブレムが無いバージョンとなっていました。
しかし、この先ずっとフランス製が保証されるわけではないので、注意が必要です。
しかも、極めて残念な事に、パーカーは、「アーバン」や「IM」をどうやら(一部か全部か不明)まさかの中国で生産開始しているみたいで、他のペンも油断なりません。
くどいですが生産国にこだわりがある場合は絶対の絶対に確認してから購入する必要が出てきてしまいました。
書き味は、さすが世界に誇るパーカー・リフィルの本家本元だけあり、見事の一言しかありません。
もっともっと書きたくなる、書くって素晴らしい!!と心の中で快哉を叫ぶほどの油性の手応え。
パーカー・ジョッターと出会えるのかどうかが、人生を左右する、なんて言ったら大げさでしょうか。