時間は夕闇迫る中、庭の写真を撮っております。
EF100mm F2.8Lレンズは極上の楽しさ。KISS Mは優秀だが...
まず久々のEF100mm F2.8Lレンズですが、まさに極上の楽しさでした。
レンズそのものの操作性や滑らかな撮影体験はもちろんのこと、いかんせんマクロレンズも兼ねるため、被写体にドンドン寄れて一切撮影のリズムが途切れないのが素晴らしい。
↑ちょうど咲いていた芍薬を夕闇迫る中で撮影してみました。
EOS KISS Mは、単体では全く問題ないので今まで問題にしていなかったのですが、EOS R10を想定するとなると、ちょっと厳しく言うべき事が出てきます。
さすがに、キヤノンのミラーレスの黎明期(を脱しようとするギリギリ最後の世代?)だけあり、処理速度にガタツキが感じられます。
有機ELファインダーに映る外景のタイミングが変にズレたり、処理が間に合わないのかブラックアウトが長かったり。
このあたりは、今や成熟期に入ったEOS R10ならば問題ではなく、一眼レフに迫るものであることを願います。
とは言え、EOS R10を想定して厳しく言っただけで、それがなければ全く問題なく、素晴らしいカメラです。
↑しかし、写りが「しっとり」としているというか、デジタル写真という感じがしないのが、キヤノンAPS-Cの底力という感じですね。
Xperia 1 IIにぞっこんの私ですが、さすがに、空気中の水分まで写真に表現出来るほどではありません...ここらはさすがはキヤノンのカメラ専用機「EOS KISS M」と、いったところか!!
絶対に必要な内蔵ストロボの威力
私は常日頃「内蔵ストロボは必須」と言い続けていますが、では、どれくらい必要なのかを実際に写真を撮ってお見せしたいです。
↑この記事はレポートや検証記事ではないので、ストロボを焚く前の写真は撮りませんが、これが内蔵ストロボを焚いた写真です。
内蔵ストロボが無いと、芍薬の花の下が真っ黒い影で覆われていて見えない状態でした。
内蔵ストロボで、その真っ黒い影を飛ばして、花の下も花の上と変わらない感じで均一に見えるようになっています。
陰影を表現するというのも大切なのですが、影をつけたくない場合は、ストロボで飛ばすという手が使えます。
この局面がいつやってくるか分からないので、大きく、見た目が怖くエグくなる外付けストロボ(スピードライド)は付けていられません!!
内蔵ストロボは、バカにしている人がいますが、こういう咄嗟の時の表現力が発揮できない恐怖を思えば、内蔵ストロボを搭載していないカメラは、お金を払う意欲がないです。
プロがフル装備で使う前提であるEOS 1シリーズや、EOS R3に限れば、そういう機材なのだからしょうがないなとは思いますが、それ以外では内蔵ストロボ無しは買えないな、という所です。
愛車のアイも撮影してみました。
大切な愛車のアイも撮影してみました。
ここもEOS R10を想定し、普段は言わない厳しい言い方をしますが、やはりまだEOS KISS Mは、キヤノンのミラーレスの黎明期なんだなぁという特性が出ています。
画については何の申し分もなく、「新規開発された最新鋭APS-Cセンサー搭載」のEOS R10と比較しても、そう簡単に負けはしないはず。
ただAFの挙動が時々怪しい。
コントラスト方式のように、コントラストが強い被写体に引っ張られはするものの、コントラストさえ強ければピシッと合う...というわけでもなく、こんなくっきりしてる場所なんだからスパッとAF当たるだろうと思うと、いつまでもフラフラしたり、かといって、違うタイミングの時はピシピシと小気味よくAFが的中したり、まさに謎の挙動。
忙しく、納品義務があるプロがこれ使ったらキレるかも、という局面がちょいちょい出てきます。
ただ概ね問題は無いのですが、「完成版」のEOS R10を想定し、EOS KISS Mの事をちょっと突いてみました。
レトロなフィルム用レンズのシグマ28-200mm F3.5-5.6もバッチリ!!
EOS R10を想定すると言えば、標準ズームとして使いたいなぁと用意したのが、15年前の時点で既に古さがあった、フィルム用のレトロなレンズ「シグマ28-200mm F3.5-5.6」ですが、写りは確かに最新デジタルのようなカッチリしたものではないですが、逆に、最新のデジタルや、スマホでは絶対に出せない光学の味に彩られています。
AFは遅く、モーター音がジャッ、ジャーと大きいのですが、撮影はちゃんと楽しく、写りはフィルムライクです。
一眼レフに装着した時に、ほぼ実用性が無かったAF精度の低さも、ミラーレスでは大逆転で正確となり、大復活した感じです。
EOS R10でも、標準ズームとして活躍してくれるんじゃないかという手応えあります。
このレンズに関しては、EOS KISS Mでもっと撮影し、ミラーレスと組み合わせて復活した特性を学んで行きたいと思います。