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2010年8月29日日曜日
ハイビジョンカメラが我が手にある幸せをしみじみと考える
ソニーが2004年に衝撃の「HDR-FX1」を発売してから6年。すっかり家庭でハイビジョン撮影が普及しました。
今回の記事では、そんな「ハイビジョンカメラが我が手にある幸せ」を、つらつらと考えてみようかなと思います。
何度読み返したか分からない、HDR-FX1のムック本をさらに読み返してみると、やはり長い長い間、アナログの放送規格「NTSC」(480i)の限界の中であーだこーだと繰り返されていた性能論議、画質論議が、たったの一夜にして、フルハイビジョン(1080i)によって根底から覆された衝撃が、生々しく滲み出ています。
まだこの時は、40万円を払い、さらに巨大な機材を振り回す覚悟が要求されていましたが、2010年の今となっては、手のひらサイズの革命機「HDR-XR500V」が我が手にあるわけで、まさに感慨深いものとなっています。
人間が、時間の流れという、残酷で絶対的な存在に逆らうことが出来る唯一の手段、それが写真や映像なわけです。記憶が薄れても変質しても、本人が亡くなろうとも、写真や映像はその時の風景や状況を永遠に残してくれる。
その映像を、精密に、克明に残せるというのは、何よりも重要な事ではないかと思います。
ハイビジョン撮影した映像を見ると、「ああ、あの時はこういう情景だったんだなぁ」と懐かしむばかりではなく、「あっ、ここにこういうのがあったんだ」と、当時は目で見ていたはずなのに全然覚えていない事や、最初から意識していなかった発見さえ楽しめるわけです。
我が手にハイビジョンカメラがある幸せ。自分の事だけではなく、その場にいらっしゃらなかった方々に、その場の情景や空気をより正確に伝える事の出来る幸せ。
映像や写真は、人と人をつなぐ「人間の器官」であると思っている私ですが、本当に本当に素晴らしいものです。
さて、ハイビジョン撮影ですが、現在進行形でさらなる「革命」が起きており、目をむくような勢いで未来に突き進んでおります。
それが、ご存知、キヤノンが提唱した一眼レフカメラでのハイビジョン撮影「EOSムービー」です。
写真の表現力をそのまま家庭用のハイビジョン映像に乗せるという驚異的な決断。
それまでは、家庭用だから、業務用だからと、厳然としたより分けをしていた業界が、さらに一夜にして変わってしまった日でもありました。
映像の歴史が、従来三つに大別できるとしたら・・・すなわち、アナログSD時代、デジタルSD時代、ハイビジョン時代の三つですが、これらに続く新時代が、EOSムービーによって到来したと言えるのです。
表現に限度をもたせない、映画ハイビジョン時代とでも言える時代が。
この第4の時代は、まだまだ始まったばかり。
ソニーがNEX-VG10やアルファ55などでキヤノンを激しく追い上げ始めており、ハイビジョンの未来は、まさに「ばら色」に光り輝くものとなっています。
これから先、楽しみでしょうがないですね。