2012年10月21日日曜日

パイロットの多機能ペン「エボルト」の金属光沢にシビレる

仙台ロフトで、とんでもなく立派で「良い物」感に溢れる国産ペンとめぐり逢いました。
ネットで見て知ってはいたのですが、実物は初めて見た「パイロットのエボルト・グレー」です。


エボルトですが、金属の美しさを主張する強い光沢が見事で、価格帯をゆうに超える質感を溢れさせていますね。
これは惚れ惚れする輝きだなぁ・・・色名はグレーではありますが、どっちかというと「ガンメタリック」と呼びたいなぁと思います。

高級感を保つ配慮が実にキチッとしてて、安っぽく感じる大きな原因の一つと思う「本体への目立った書き文字」もなく、余計なスイッチ類もなく、1000円クラスでこのクオリティを出せるパイロット社はスゲェ。


確かに最小限度の書き文字はありますが、カラーリング、フォント、位置、全てにおいて高級感を損なわないようにパイロット社のデザイナーさんが熟考したんだなぁと思わせてくれて、逆に心の中の感心ゲージがグングン上がっていきますぞ。

ペンの名前である「エボルト(EVOLT)」の下のモード表示が特に秀逸かなっ。
シャープペンを05(0.5mmの意)、赤ボールペンを「R」、黒ボールペンを「B」とシンプルなイニシャル表記にして、配置バランスもこれしかないくらいの勢い。
このクラスで、ここまで一流の気づかいをしてくれているって、そうは無いような気がしますね。


社名のPILOTの下に、誇らしげに輝く「JAPAN」の文字は嬉しい。
実態はともかくとしても、JAPANの文字があるだけで、ものすごい上質感を感じるのは確かであって、それだけのブランド・パワーを産み育ててきた先人と、今それを継承している人々はまさに宝ですね。


さっそく、エボルトを本格的に「自己流ペン字練習」でバッシバシ使ってみました。

手にとった時は、金属のつるつる感があって、滑りやすい?と思いましたが・・・。
なんか、少し使うと指先にわずかに汗をかくもんで、それが滑り止めになって特に問題を感じなかったです。
ただ、そりゃ金属だから指先がカラカラに乾燥してる時は滑るかなという気はします。

細くて砲弾型のパーカー・ジョッターが手にジャストフィットする私なもので、なかなか太めの軸を「最高だ」とは評せないものがあるのですが、どんどん書いても疲れないし、太軸が好きな方にはバッチリなのではないでしょうか。

シャープペンモードでは、ペン先もカタカタしたりせずに剛性感があってヨイですぞ。
メインのシャープペンとしても立派に使えるかな。

ただ、ノックやモード切替時に発生するカチャカチャなメカの作動音に関しては、そりゃーしょうがないんだけど、クラスなりの物だろうなという気はします。


赤と黒のボールペンは、書き味やインクの乗り等を含めて、可も無く不可も無いごく普通のあの油性ボールペンそのままです。

このあたりは、三菱鉛筆が誇る感動インク「ジェットストリームインク」ペンの前には一蹴されてしまうだろうとは思いますが、まぁ普通のボールペンじゃ駄目だ、などという場面は無いので問題ってわけじゃないです。
書き味が特に目を引くものではないというだけです。

でも、油性ボールペンの基準がジェットストリームになると、色々と辛いかも知れない。
というか、万年筆と同じようにジェットストリームは別ジャンルと考えてしまわないといけないのかな。

うーん・・・有名なアニメーションの「機動戦士ガンダム」に例えると、特に「ザク(一般的なロボット)」でいいけど「ガンダム(無敵の強力ロボット)」に来られると困る感じ・・って逆に全然分からないですか・・・すみません・・・。


エボルトは、1000円という手頃な価格帯で、とてもそうとは思えないくらいの高級感と、多機能ペンならではのオールマイティな実用性が揃ったかなりハイレベルなペンかなというのが、第一日目の感想ではあります。

それと、価格帯を超えて贈答品としても応えられるハイレベルだという印象もあります。