2009年10月10日土曜日

EF 100mm F2.8L MACRO IS USMで撮る動物たちや風景









EF 100mm F2.8L MACRO IS USMレンズで、動物たちや風景を撮影してみました。
カメラはEOS KISS X2。
撮影モードは全てマニュアルモード撮影です。

朝だから、動物たちがイマイチ休息モード。
普通に撮ってもなぁ・・・と思ったんで、シロクマは思い切ってモノクロで渋い感じに撮影してみました。
思いっきり、まぶたのアップ顔も撮影してみました。

キリンは、ラッキーな事にすぐ傍まで近寄る事が出来たので、滅多に撮影できないがぶり寄りの顔アップです。ここまで寄ったのは初めてです。
レンズのプロテクトフィルターに付着したゴミに太陽光が反射して、丸いゴーストを作っていますが、これも一つの効果、アクセサリーっぽくていいや、だと思ってそのまま撮影しました。

蝶は、EF 100mm F2.8L MACRO IS USMの、超高速AFの威力をまざまざと発揮。
この撮影の直後に飛び去ってしまったのですが、ピントが瞬間で合うので、撮影に間に合うのです。
ただ私の場合は、マニュアルモード撮影なので、まず露出を決定してからレンズを向ける作業が入るので、蝶がいなくなるリスクが高すぎる・・・

EF 100mm F2.8L MACRO IS USMは、伝説の名玉とまで賞賛されるタムロンのSP AF 90mm F/2.8 Diと比較してどうなの?と買うのを悩んでいる方もいると思います。
私もタムロン90mmの描写力には絶対の信頼をおいています。
タムロン90mmは、実売価格は安定してるし、重量も405グラム程度と、フルサイズ用としては軽量。
これぞ単焦点の力を示すエクセレント・レンズの一本。その高い価値は決して揺らぐものではありません。

しかし、EF 100mm F2.8Lは、そんな素晴らしいタムロン90mmを前にしても、絶対に買いだと太鼓判を押せるほどの、とんでもないレンズに仕上がっているのを感じます。

キヤノンマクロの長年の弱点だった「カクカク光芒」は、ついにキヤノン初の円形9枚絞り採用で改善
描写力そのものもタムロンに負けてないし、色収差の発生に関しては、それを抑制するUDレンズを部材に投入しているキヤノンの方にアドバンテージありと見ます。

タムロン90mmもそうですが、根本的に解像力が高いレンズなので、カメラのシャープネス設定を安心して低く出来ます。写真のデジタル臭さをグッと抑えた上品な仕上がりも望みやすくなります。
それに、経験則からですが、EOS 20Dの820万画素クラスからは、A4写真プリントの範囲では、もはやセンサーの画素数が多くても何の頼りにもならないです。レンズの解像力こそが、プリントの解像感を左右すると思います。

それでいて、これもタムロン90mmと似ているんですが、解像力ばかり追求したレンズではなくて、高い解像力の中にも、優しい描写力が含まれていて、一朝一夕に作り出せるレンズじゃない凄味を感じます。デジタル時代の冷たさをフィルム時代の優しさで包み込んだEFレンズ真骨頂と言えるでしょう。

また、このレンズには、キヤノンが100mmマクロの価格帯を二倍に上げるという痛みをガマンしてまで、あえてLレンズとして作った意味もあるんですよね。

防塵防滴の構造だから、埃っぽい場所や、霧の中とかでも、カメラ本体だけ気にしていればいいし。
それと、すぐに飛び去ってしまう蝶にもパッと対応出来る超高速AFと、マクロ域でも効きまくるハイブリッドISによる手ぶれ補正効果は、EOS 7Dよりもこのレンズの方がイメージモンスターじゃないの?というほどの画期的なものがあります。

とにかく、このレンズのAFの速さたるや、マクロレンズにしてはAFが速いというような甘いレベルではなくて、普通に連写にも食らいつく、れっきとした高速AFレンズなのは何度も確認しております。

このレンズに関しては、12万円という値段も普通に納得してしまうほどのシロモノで、100mmを使うならば、可能な限り買って欲しいレンズだと思います。