2009年10月1日木曜日

地味だけど大好きなレンズ! EF 28mm F2.8








数あるキヤノンの純正EFレンズの中でも、群を抜いて地味な扱いを受ける「EF 28mm F2.8」レンズですが、このレンズ、個人的には一番か二番かというくらい大好きです。

このレンズ、なんと、誕生してから20年を超えているんですよ!!
20年以上も前に発売されたものが、まだパキパキの新品で出荷されているなんて・・・。

私が初めて一眼レフカメラ(EOS 20D)を買う前にレンズカタログで欲しいレンズをチェックしていた時、このレンズのデザインが好みにバッチリとハマりました。メカニカルさを持ちながらも、シンプルで美しい。185gと軽量コンパクトなのも申し分なし。

値段も純正としては安い新品実売で2万円台。画角も28mmはかなり使いやすいだろうなぁと期待が膨らみ、やがて、順当に(?)最初に購入した広角レンズとなったのです。

このレンズは、確かに高性能レンズでは無いかもしれません。フルサイズでは周辺部の描写が怪しくなる苦しみもあるようです。が、本当に素朴で良い味を出してくれますよー。

EFレンズの長老クラスの古いレンズですが、発色はスッキリとして素直。
APS-Cカメラでは、「何も引かない、何も足さない」といった感じの、すこぶる誇張の無い奥ゆかしい大和撫子なレンズかなぁと。

スナップ撮影では、レンズが意図しない作画効果を勝手につけてしまう事も無く、静かなものです。本当に生のまま、素のままのシーンを淡々と切り取る感じです。
APS-Cカメラで使う28mmの、このプレーンさと言ったらどうだろう・・・って思っちゃいますね。

開放F/2.8では、レトロで柔らかく、暖かい雰囲気が醸し出されます
その中でも、ピントが来たところはキリッとするし、光芒は完全に円形になる事もあってボケ味がとっても良いのです。
このあたりは、単焦点レンズの美点ですよねぇ・・・。

最短撮影距離だって30cmなので、被写体に寄れないわけではなく、かといって大きく寄れるわけでもない。何をとっても、奥ゆかしい。それが華と感じますね。

実際にこのレンズで撮影した、私の花の写真を掲載させて頂きます。
カメラはEOS KISS X2。撮影モードは、例によって全てマニュアルモードです。
絞りは、一枚をのぞいて全てが開放F/2.8です。

その一枚は、スローシャッターを使って回転したようにブラした写真で、これだけは絞りが最小のF/22。シャッター速度は0.8秒に設定しました。

EF 28mm F2.8は、ボディが小さいEOS KISS X2にすごく合うのです。

バッグにカメラを入れて持ち歩く時のパートナーは、このレンズである事が多いですね。

ちなみにこのレンズ、純正EFレンズの中でも、構成レンズ数がEFレンズ最小数の5枚しかありません。枚数が少ないから、素直に逆光にも強いのです。
さらに、第一レンズが、GMo非球面レンズになっているので、ちょっとだけリッチな気分(?)も味わえます。