最強の民生機「HDR-AX2000」と、小型ハンディカム最強の「HDR-PJ760V」を対決させたらどうなるのかという「もしも」の話を考えてみたいと思います。
ジャイアントタイプのカメラとミニタイプのカメラの対決なんか、今までならば冗談でしかありえなかった話ですけれど、今やそういう話が出来るまでに時代が進みまくっているわけです。
HDR-AX2000の操作性は、まさに圧倒的。
刻々と変わりゆく状況を丸ごと収録しなければならないハイビジョンカメラにとっては、人力を介在させる限りは優秀な操作性が必要不可欠。
逆に言うと、ここがHDR-PJ760Vの戦いどころ。
人力ではなく、カメラの頭脳「映像エンジンBIONZ」がシーンを分析して提案してくれるわけで、操作性の差を補おうとしてくれるわけです。
このあたり、「自分の設定より、映像エンジンBIONZの提案の方が良かった」というカタチで結果が出てくるような気がします。
HDR-PJ760Vは持っていないので、映像エンジンBIONZの恩恵を受けるHDR-XR500Vで撮影をしていると、ソニーが(キヤノンと比べて)苦手とするオートホワイトバランスの精度はともかくとして、明暗差の大きい被写体や、光量不足のシーンなど、人力では非常に難しい場面であればあるほど見事な収録能力を発揮してくれるのが実感区出来て、「本当に1/2.88型の小さいセンサーでやっているのか」と驚く時代になりました。
小さいセンサーの限度はあるのでしょうが、人間に任せたら即・破綻する場面を、映像エンジンが文字通りの「電光石火の早業」で本当の意味での人外の能力でもって「まともな状態」に寄せまくっているわけです。
人間のカメラマンに加えて、映像エンジンBIONZという「もう一人のカメラマン」の存在が確立されたハンディカムは、小さいからダメ、大きいから良いという割り方はもはや出来ないのであります。
センサーが小さいから画質がダメというのももう過去の話で、HDR-PJ760Vよりも性能が弱いHDR-XR500Vでさえ、既にかなりのもの。
例によって、節電のために蛍光灯を半分に減らした夜の食卓で食べ物(ジャージャー麺)を撮影してみましたが、ササッとポンでこれだけの写りを見せてくれます。
これを撮影したHDR-XR500Vよりも、HDR-PJ760Vは二倍近い感度を持っています。
小さいセンサーなりの限度があるのは分かりますが、一体どれほどの写りになるのか本当に楽しみです。
最近は、センサーが大きければ優秀だ、良いものだ、という風潮にくさびを打ち込むように、逆にセンサーが小さくなければ撮れないのだという方向へもカメラは進化しつづけています。
ちなみにこれは秋田のお菓子「胡麻くるみゆべし」。
とっても美味しいです。
カメラの話から急に食べ物の話に飛びますが、お菓子も素晴らしいですね。
仕事とかでめいっぱいに疲れていても、口の中いっぱいに優しい甘さが広がれば、それだけでフワーっと飛んでいってしまいます。
こういうお菓子も、周りに威圧感を与えずにパパッと手軽に、しかもシッカリバッチリと撮影出来る小型のハンディカム。
もしかすると、全てのカメラというカメラの理想形がコレなのではないか? そんな事まで考えてしまいますね。