2012年6月24日日曜日

シューティンググリップによって、写真機としても一眼レフの快適性に並ぶ!?ハンディカムの快進撃

ビデオカメラで写真なんて!!という思い込みを一蹴して久しい、グッド600万画素「写真機」ハンディカムHDR-XR500Vですが、先日導入した「シューティンググリップGP-AVT1」によって、もしかして一眼レフの操作快適性さえも超えるのではないか!?というド偉い状態に階段を駆け上がっています。

■一眼レフの操作快適性がハンディカムに!!■


元々、HDR-XR500Vは、持って生まれたビデオシューティングスタイルが写真撮影にもジャストフィットし、小さいボディと快適な操作性という両方の課題を生まれながらに克服していましたが、そこに加えてのシューティンググリップGP-AVT1の増援がコレマタすさまじい効果。

一眼レフと同様に、両手の力を遊ばせる事なく、ガッチリとカメラを保持できる快適さを味わえるんです。
ファインダーを使っての撮影はもちろんのこと、液晶モニタを使ったフリーアングル撮影時でさえも、カメラを安定して構えるという驚異的な事が可能で、カメラを保持する快適さが、撮影の楽しさをまるで「義経の八艘飛び」のような勢いで押し上げてくれました。まじかこれ。

■ハーフ・マニュアルによって楽しく撮影!!■

HDR-XR500Vは、一眼レフのようにシャッター速度や絞り値を直接指定しての、正式なマニュアル操作は出来ませんが、その代わり、ハーフマニュアル的な操作が可能で、これを積極的に使うと写真撮影もますます楽しくなると感じました。


ポイントは、「ホワイトバランスシフト」と「AEシフト」の2機能を、かわりばんこにマニュアルダイアルに割り当てて、色合いの変化が必要なら「ホワイトバランスシフト」を、明るさの変化が必要なら「AEシフト」を、それぞれマニュアルダイアルでぐりぐり回して変えてゆくわけです。

これによって、もちろんEOS KISS X2のような、全てをマニュアルで撮影出来る高度な写真機、とまではいきませんが、ある程度の表現コントロールが可能になって、かなり嬉しい感じです。


とっても重要なレンズにしたって、広角端であれば、前玉から1cmまで接写可能なワイドマクロから、換算値で約500mm超望遠撮影まで、本体内蔵のたった一本のレンズで全部ぜーんぶ可能なので、写真機として何の文句があろうか?という所まで行っていると思うんです。

しかも、今日び、本当に珍しくなってしまった処理が軽くて済む600万画素のデジタルカメラであるわけで、ここまで来たら、もうごく自然に写真機として使わないと逆に勿体無いじゃないかと。


シューティンググリップだと、地面スレスレのアングルでも、カメラを盤石の構えでもって撮影が可能です。

アングルフリー液晶モニタで構図の確認がラクラク、という部分を一段超えて、その次のステージである、アングルフリーでも撮影メッチャ快適!!という高みのステージに登っているわけです。

なんか、たかがグリップ一本と思うかも知れないですが、1パーツが「地上」と「天国」の境界線というのを実感してしまいますですハイ。HIGH!!


写真の方ですが、EOS KISS X2であれば、ここはシャッター速度1/100秒で、絞りはF/4かな? とか、自在なコントロールが可能ですが、HDR-XR500Vは「AEシフト + 3」とかでコントロールします。

1/2.88インチセンサーではありますが、割と調整の幅があって感心してしまいます。
裏面照射センサー世界初の第1号機であるHDR-XR500Vですが、既にここまでの完成度があったのか!!と感心させられますね。


フィルター径37mmの小さいレンズ、しかもズーム倍率12倍という、一眼レフから見たら笑われるようなレンズですが、ソニーが当時、超高性能機の「HDR-AX2000」や「HDR-FX1000」にしか与えていなかったGレンズブランドを、このタイミングで降ろしてきたHDR-XR500Vは、小さいなりの限度はありますけれど、2012年の肥えた基準で見てもシッカリしています。

高コストな特殊低分散ガラスをも投入した結果、写真機としての魅力も同時に育てたわけで、頑張っときゃあ、どっかで報われるんだなぁと、なんか勝手に気が盛り上がっちゃいます。


普通のアングルで撮影していても、右手はグリップベルト、左手はシューティンググリップという、両手の力が全て注ぎ込める快適なホールド・スタイルをとれるお陰で、写真撮影そのものが一眼レフと完全に肩を並べるくらいに楽しい。


カメラ本体を快適に保持して、楽しく写真撮影が出来るというのはデカイです。
カメラがカメラに生まれた甲斐があるってのはこれから重要な話になっていくはず。

そうでなければ、カメラは、ただのパソコンやスマホの便利な画像入力装置程度のケチョンxケチョンな扱いになってしまって、やがて怖い末路に??(そうならない事を信じていますが)。


ちなみに、HDR-XR500Vが写真機として成り立っているのは、一眼レフでは当たり前だけど、ビデオカメラではごく一部にしか搭載されていない「虹彩絞り」のお陰もあります。

というか、この虹彩絞りが採用されていなかったら、どんなにセンサーの性能が良かろうとも、どんなに優秀な機能が盛り込まれようとも、写真機には絶対にならない現実があります。

このぼけの美しさといいますが、まぁ写真機としては普通なんですけれど、その普通がHDR-XR500Vまでは無かったからこそ、ビデオカメラの持つ優れた形状「ビデオシューティングスタイル」が、ここまで写真機に来ていないという悲しい現実を生んでいるのかも知れません。


ちなみにHDR-XR500Vの頭脳「映像エンジンBIONZ」は、オートだとかなり白飛びに慎重になる性格(アルゴリズム)っぽいので、露出アンダーになりがち。
午後の落ち着いた日差下での花の撮影は、AEシフト +2くらいにするとパッという感じで撮れるかな??



それとピントなんですけど、一眼レフのズームレンズって、ズームによってピント位置が変化してしまうバリフォーカル的な動作をしますが、HDR-XR500Vのズームレンズは、ちゃんとピント位置をキープしてくれます。

ズームしてピントを合わせて、そこから欲しい画角に引くという動作が、簡易フォーカスアシスト機能として使えるので滅茶苦茶ありがたい局面があります。

この動き、パナソニックNV-DJ100では普通にやれてた事なんですが、一眼レフや、そうなっていないビデオカメラに慣れてしまってすっかり忘れていました。


1/2.88インチという小さいセンサーでも、AEシフトとホワイトバランスシフトを工夫して使っていくと、かなり良い感じで欲しい写真が撮れるかな?という気がしています。

ただ、やっぱり、描写はデジタリィーというか硬いのはしょうがない。
まさか、EOS KISS X2のような優しい自然な描写までは望めない。
いや、そこまでを求めたら過酷過ぎて申し訳ない。


ちょい離れた場所にワンちゃんがいた!!って時も、換算約500mmの超望遠レンズのパワーでコレもんです。

一眼レフを使っていると、HDR-XR500Vの自由な画角には、正直脱帽せざるを得ないです。
しかも、ミラーレス一眼ですらもまだ苦労している真っ最中の無音でスムーズなズームやAFが生まれた昔からとっくにフル装備だったりして、ビデオカメラが真に本気になったら写真機の勢力図が一変すんじゃないかい、とか思ってしまう。



シューティンググリップで強化されたビデオシューティングスタイルは、写真撮影からハイビジョン撮影までをより快適にこなすのは当たり前、フリーアングルの無理な体勢ですらも快適にしてしまう、まさに無敵の快進撃と言って良いです。

家庭用カメラ最強にして最高の快適スタイルと言っても過言ではないかも知れない!?

これからも、一眼レフと並んで、ハンディカムを写真機としてバンバンと活用して行きたいと思います。