なぜか配信終了してしまった、PS4用のホラーゲーム「P.T.」をプレイしてみました。
噂には聞き及んでいましたが、これ、真のホラーゲームというか、とにかく、身の毛がよだつという言葉がわが身にふりかかる、すさまじい恐怖です。
P.T.は、ざっくり言うと、基本的に屋敷の廊下2本をうろうろするゲーム。
何のストーリーも知らされず、ただ、うろうろするだけ。
なんだそりゃ、それでどうやって怖がらせるの!?と思われるでしょうね。
無理もないし、気が短いと、最初の3分くらいで特に何も起きないからってやめてしまうかも知れません。
しかし、プレイヤーは気がつくのです。
うろうろしているうちに、今まで閉まっていたドアが開いていたりすることに!!
このように、細かい、細かい変化が少しづつ起きていきます。
なんだそれくらい!!と思われるでしょう。
そこで活かされるのが、PS4による、現実と見紛うばかりの臨場感たっぷりのグラフィックです。
臨場感、そう、まるで自分がそこにいるかのように錯覚させるグラフィック、サウンドを誇るのが、PS4。
これをホラーに応用しているため、自分の周りでじわじわと本当に不吉な事が起きている・・・その感覚が味わえます。
凄惨な恐怖映画を観ても大して怖くない人でも、現実では、夜中に、閉まっていたドアが開いていたりしたらウワァァァってなりますよね。
P.Tはそんなのが連発されますよ。
どんなホラー映画観ても怖くねぇや!!って思っても、真夜中のトイレに閉じ込められたら、助けてくれぇー!!って情けない声出して怖がってしまうかも知れない。
そんな体験が出来てしまうのがP.T.なんです。
よく、ゲームはグラフィックなんか重要じゃないとかいう声を聞きますが、それはPS4レベルになると当てはまりません。
PS4レベルまで到達すると、自分が本当にその場にいる体験が出来てしまうのです。
もし、自分が本当に幽霊や怪物と対峙したら? そういう体験が出来るほどの力を持っているのがPS4。
P.T.は、情報不足の理不尽さや、限られた狭いスペースの中で、辛抱強くゲームを続ける事によって、少しづつ起こる変化を待望するスタイル・・・そう、これは、大昔の8ビットゲームの味わいがあるような気がします。
このシーン、今まで何もいなかったはずの廊下の先に、突如として人影が現れたシーン。
ここ、私が今まで体験して来た数々のホラーゲームの中でも、トップクラスに怖かったです。
ゲームの中なのに、本当に恐怖で動けなくなって、ガチガチでした。
ソーシャル機能完備のPS4なので、このシーンの恐怖の心境をツイートしているうちに、何とか落ち着いて先に進めるようになりましたが・・・先に進むとどうなるかはやってみてのお楽しみです。
楽しみというか、恐怖ですが・・・。
基本的に同じ場所をぐるぐる動き回るわけですが、今まで明かりがついていた場所の明かりが消えている!!
こういう小さな変化によって、シーンは同じでも、プレイヤーをじわじわと恐怖のどんぞこに突き落とす手法は、まさにホラーを知り尽くした名手の仕事だなぁと感心させられます。
そもそも、ホラーって、どんなジャンルよりも繊細で難しいものだと思うんです。
名作に出会える確率の低さは、天文学的。
そんな中、このP.T.に出会えた事は幸せでした。
これ、有料でいいから再配信して欲しいですね。