一眼レフでは出来なかった事をミラーレスだからやれる
EOS R10は、一眼レフ時代であったならば、どうしてもボディが巨大化した状態でしか出せなかった「EOS 7D」を、ミラーレス時代の技術でもって小さくしたらこうなった!!「EOS 7Dミニ爆誕」という事なんじゃないかと思っています。
じゃあそのままEOS R7ミニとかにすれば良いじゃん、と思われるでしょうが、と、やってしまうと大きな問題が出てきます。
一眼レフAPS-Cでフラッグシップを誇る「EOS 7D」の名前をつけてしまうと、防塵防滴性能の確保や、メモリカードスロットの二重化などなど、小型化を阻む要素に取り組まなくてはならない。
そうすると、永遠に小型化を追求できないので、名前を10とすることによって回避だ!!この戦法です。
実際に、ハンズオン動画を拝見していると、驚きの小型化を達成しているのに、中身のプロスペックのAFシステム搭載、エントリーでは今まで絶対に与えなかった上位機種に準じた操作性の投入など、キヤノンのEOS 7Dミニ爆誕メッセージが色濃く発信されているのが伝わります。
というより、一眼レフ時代の徹底したヒエラルキー制度が、スマートフォーンに慣れたユーザーをも視野に入れているミラーレス時代にはそぐわないから改善したというだけかも知れませんが。
EOS R10とEOS R7どっちが良いのか
まだ実機を触らないうちには決して決められないのですが、今のところは、EOS R10に大きく惹かれています。
ミラーレス時代に求めていた小型マジックが綺麗に実現出来ている上に、小さいからと言っても、プロスペックのAFシステムがそのまま搭載されているのは、決定的に大きい。
今までのキヤノンのカメラづくりでは、優秀な小型機は数あれども、「最新鋭のAFシステムを(量的な問題はともかくとして)そのまま搭載した」という事は、絶対にあり得なかったわけで、歴史の転換点のカメラとして、白熱しながら注目です。
画質等をシミュレーションするため、手持ちのEOS KIS Mにマウントアダプターを装着し、EF 50mm F1.8 STMレンズを重ねて撮影したり持ち歩いたりしてましたが、ますEOS KISS Mで画質は十分です。
しかし、オールマニュアル操作をするとなると、EOS KISS Mは、1つのダイヤルをボタンで切り替えながら、シャッター速度と絞りを操作せねばならず、操作には若干のストレスがあります。
さらに、問題というほどではないにしろ、起動で処理が若干もたつく、1枚撮影のレスポンスにやや不安が残るなど、ミラーレス黎明期らしい不安点は残存していました。
このあたりの粗を、この後に登場するEOS Rシステムで改善しているので、その最新鋭機となるEOS R10は、ますます大安心という事になりましょう。