そこで、ROG PHONEをメインカメラとし、望遠のフォローとしてEOS KISS Mを持ち出し、初のスマートデバイス+カメラ専用機のコンビ撮影をやってみました!!
とは言え、コロナ禍につき、マスクや消毒液で完全防備して、せいぜい徒歩で数キロメートル程度、あまり人のいないであろう早朝の公園(等)を巡ってみました。
■初のROG PHONEとEOS KISS Mのコンビネーション!!
↑初のROG PHONEと、EOS KISS Mのコンビネーションです。広角と標準はROG PHONEに任せられる感触があるので、EOS KISS Mは一気に望遠オンリーでEF 70-200mm F4L USMレンズを装着してみました。
今までだと、PowerShot G5XかG9X Mark2とのコンビネーションのところ、ROG PHONEは果たして大丈夫なのか!?
↑機材は相当に軽くて小さい...と言いたいところですが、モニタサイズが6インチを超えるスマートデバイス(スマホ)は、薄いだけであって、板の面積がかなり広いためなかなか微妙ですね。
携帯性重視ならスマートデバイスはもう有利どころか不利になってて、PowerShot G9X Mark2がベストでしょうね。
逆に、EOS KISS Mは、大サイズセンサー搭載カメラとしてはギリギリ許容範囲の小ささに収まっていて、レンズ交換式カメラを使い続けるのならばEOS KISS M(とその後継機)しかありえないと思わされます。
■ROG PHONEは本当にメインカメラとして文句なしの画質
↑ROG PHONEは、短絡的に「画素数=画質」と思っている向きからは「オマケのしょぼいカメラ」と誤解されそうですが、小さいセンサーの身の丈に合って無理しない1200万画素という画素に抑えた事が何もかも大成功していて「高画質」と言って良い気がします。PowerShot Gを超えるとかそういう事じゃなくて、ちゃんと1画素のクオリティがまともで、このカメラだけで撮影に出ても後悔しないなと思える所まで来てます。
↑早朝の公園の池を撮影してみました。
強い朝の光が降り注ぎ、陰影の再現が難しいシーンですが、AIによるシーン自動認識と常時かかるHDRによって驚くほど簡単に望みの画が出ます。
↑公園に咲いていた花をポートレートモードで撮影しました。
このぼけ味の良さ、どうでしょう!!
強大な処理能力を持つCPUによるプロセッシングなんですが、巨大センサーや大口径レンズを搭載する時代の終焉を予感させます。
逆に、EF 50mm F1.4 USMのような、フィルム時代の収差を残したレンズの「味」は、複雑高度過ぎてプロセッシングでは出しにくいので、まさかのフィルム時代のレンズの逆転大勝利が訪れるといった未来が予想されますね。
それはともかく、映像エンジンの進化がとにかくすさまじい。
色も望んでいるものがパッと出てくれるので、キヤノンのDiGiC顔負けです。
すげーーなこれは。
↑なんとザリガニが散歩してました!!
こういうとっさの場合は、スマートデバイスの板の形は持ちにくくて落としそうになりますね。
ROG PHONEは側面にハードウェアキーが出ていたり、凹凸のある専用ケースに包まれていたりするから多少は良いのですが、板タイプの形状は本格的にメインカメラとして使おうとすると、落下等に厳重注意しないといけないのでややストレスが溜まります。
画質は文句なしです。
↑ROG PHONEで本当に感心させられるのは、明暗差が厳しい風景もJpeg一発撮りでうまくまとめてくれる点。
小さなセンサーとレンズのモバイル・カメラだと、従来ならこういうシーンで破綻し、やっぱりPowerShotに戻るかぁ...となるところ、圧倒的なCPUパワーできちんと処理してしまう。
HDRがオートでかかるので、ダイナミックレンジの狭さが気にならない。
カメラ専用機を一気に追い込んだiPhoneなんかだと、とっくにこのレベルは楽々クリアしていたわけで、そりゃあ「カメラもスマホの時代」って言われるのは納得だわね。
↑ROG PHONEでそろそろ撮影枚数が増え始めて来ましたが、まだまだこれからとは言えど、今まで一枚もガッカリした画がありません!!
1200万画素におさえられているので、ファイルもとても軽々で、オンラインストレージ(OneDrive)との連携も快適。
スマホの呪いとも言える、つかみにくい「薄くて広い」板の形ってのがストレスですが、まぁそこはもうしゃあない。
画質がシッカリしているのが確認できたので、十分にメインカメラとして使えますね。
ただし、電撃のレスポンスが必要だったり、表現意図の反映が必要だったり、数値的、芸術的なノルマを課した時にはまだ弱いため、明確に撮影目的で歩くならばPowerShot Gシリーズとの併用は視野に入れておくべきでしょうね。
特に写真撮るかどうか分からない日常では完全にROG PHONEだけで大丈夫です。
■カメラ専用機はどうだろう!!
↑EOS KISS Mは、もちろん何の心配もないです。EF 70-200mm F4L USMを装着しているため、ROG PHONEの完全な守備範囲外の望遠もらくらく。
一つの花に2秒くらいしか滞在しない蜂を相手にしても、特に苦労しないのはさすがです。
↑池の風景、ちょっと露出オーバー気味に撮ってみました。
あ、そうそう。
ROG PHONEは、優秀なAIまかせのフルオートなんですが、EOSはマニュアルで撮っているので、撮影意図の反映がモリモリ出来るのがスマホがまだまだ勝てない分野ですね。
スマホは機能だけは盛り込めても、形があの通り板のペタッとした形状なので、的確で素早い操作をする事はどうしても出来ないです。
スマホの形はカメラの事を考えて作られたわけじゃなくて、最初に作った人が単に板の形にしたかっただけですからね...
↑ザリガニがこっちを見たまま後ずさり池に帰って行くところです。
こういう被写体を追うとかいう作業に入ると、一気にカメラ専用機の出番が来たぜって感じですね。
このあたりはもう画質がどうのこうの、機能がどうのこうのじゃなくて、持ちやすい形をしているのはどっちなんだという話で、カメラ専用機が息を吹き返す瞬間ですね。
↑ただ、本当に時代は完全に変わってしまって、もう写真を撮るのはスマホで当たり前になってしまってるんですよね。
昔も大きなカメラやレンズは持ちあるくだけで警戒されたものの「高画質な写真を撮るには必要なんだろうな」とギリギリ認められていた部分ってあったんですよね。
今はもうROGもそうですが、iPhoneが高画質に撮れるってのが老若男女に知れ渡ってるから、カメラ専用機持って歩くともう「変な人」扱いになってるのを感じます。
「iPhoneで済むのに、わざわざカメラ専用機? 妙だな...」って、名探偵コナンに怪しまれる時代になってしまった。
全員が高画質スマホ持ち歩いている時代のカメラ専用機はどうあるべきなのか、まだその渦中なので何とも言えない所がありますね。