今回は、そのEOS KISS Mの魅力の一つ「操作性」についてフォーカスしたいと思います。
具体的には、やはりカメラ専用機の威力、多彩な操作キー搭載です。
スマホではあのXperia 1 IIでさえも一つしかないハードウェアキー満載。
オート撮影ならばそう気にならないですが、私は一眼とPowerShot Gシリーズは、必ずマニュアル撮影しかやらないので、マニュアルにおけるキーの優劣は死活問題となります。
EOS KISS Mの優れた7つの操作キー!!
EOS KISS Mは、とても小さい体なのですが、(私が主にカスタマイズして使っている)7つのキーによる操作性が素晴らしく、マニュアル撮影が非常に快適です。
が、中級機に近いキーカスタマイズは出来るようになっており、それでかなりカバーする事が可能なのです。
| 番号 | 説明 |
|---|---|
| ① | 電子ダイヤルを「シャッター速度」「絞り値」「露出補正」に順繰りに切り替えるボタンです!!ただし、それぞれ専用ダイヤルが使える上位EOSと異なり、咄嗟の場合は切り替えにもたつくリスクがあり、一眼レフのKISSに劣る所。これを完全解消したのがEOS R10だったりします。 |
| ② | これぞ花形の電子ダイヤルです!! 様々な機能に使われますが、特に「シャッター速度」「絞り値」「露出補正」を操作するのに大活躍。このダイヤル、回転フィーリングは素晴らしく、カリカリ感が気持ち良いですよ。 |
| ③ | 静止画に強いワンショットと、動体に強いAIサーボを切り替えるボタンです。奥行き方向に動く被写体を追う時はAIサーボ、ピント精度を追求する時はワンショットとパッパと切り替え可能。EOS R10ならば、驚異のEOS iTR AF Xシステム搭載なので切り替えなくとも行けるかもですが?! |
実際に撮影する時は、背面の液晶モニターも大威力です。
高機能な操作パネルとしたり、EVFに接眼している間は、AF測距点を直接指で動かす「タッチパッド」としても機能する多芸多才ぶり。
| 番号 | 説明 |
|---|---|
| ④ | ここを「AF/ON」ボタンとして使っています!! EOSは、オートフォーカスをシャッターボタンから切り離して独立して操作する事が出来ます。上位機種だと「AF/ON」という専用ボタンがあるのですが、KISSには搭載を許されないため、「＊」ボタンに割り当てるのが定番です。これは通称「親指AF」と呼ばれているので是非とも覚えて欲しいです。 |
| ⑤ | EVFのファインダー像を拡大するためのボタンです!!このボタンを押すと、②の電子ダイヤルでもって、5倍、10倍、1倍に切り替えて行く事が出来ます。一眼レフの光学ファインダーと比べて絶大なアドバンテージの一つで、大きいファインダーを搭載しておく必要もなくなっています。 |
| ⑥ | 液晶モニタをスマホのようにファインダーとして使ったり、一眼レフEOSのように、シャッター速度・絞り・ISO感度などなどの情報表示に使ったりを切り替えるボタンです。 |
| ⑦ | カーソルキーにはさまざまな機能が割当られていますが、この上の部分がISO感度切替となります。独立したISO感度切替ボタンが搭載されていないのが弱みですが、慣れればどうもこうもないです。 |
キーのカスタマイズを自分好みに変えられるのもEOS KISS Mの魅力の一つです。
ただ、電子ダイヤルが1つしか無いのは良いとして、一眼レフのEOS KISSが1ダイヤルでも苦にならなかった理由のKISS伝統の「Avボタン」が廃止されていたり、若干、キヤノンの冒険が滑っている部分も無きにしもあらず。
とは言え、この小型ボディでここまでの操作性を搭載してるEOS KISS Mは文句なく素晴らしいです。
やはり盤石なEOS KISS Mの表現力!
EOS KISS Mは、キヤノンのミラーレスの黎明期を脱しようとする世代なので、AFがたまーーーに挙動不審だったり、処理速度がガタついたりする事はあるものの、優れた7つの操作キーと、液晶タッチによるハイブリッド操作により、十分快適で素晴らしいカメラに育っております。
特に、スマホに物足りなさを感じたら、すぐにこれを買っても良いくらい。
マニュアル操作で写真を撮りたいと思ったら極楽浄土。
キヤノンAPS-Cセンサーは、望遠にも強くなるようにキヤノンが研究に研究を重ねて導き出した特別なサイズで、一度コレに慣れたら他に行けなくなるくらい研ぎ澄まされたサイズです。
センサーが大きすぎて、背景のぼけに振り回される事もあり、1インチセンサーが良いなと思う時もあったりしますが、深みのある圧倒的な表現力を体感すると、あ、キヤノンAPS-Cセンサースゴ!!と思い直したり。
EOS KISSというと、甘く見たり、エントリーとバカにしたりする人がいるのは残念ですが、長年KISSシリーズを使ってきて思うのが、一生のパートナーとする価値のある、カメラの達人も、全く知らない人にも、両方にきちんとアプローチ出来る最高峰の存在の一つと言い切れます。
