2021年3月27日土曜日

多業態メーカー・アイリスオーヤマのノートPC「LUCA」をチェックする

アイリスオーヤマと言えば、我が仙台市に本社を持つメーカーですが、ここはメーカー・ベンダーと言ってメーカーでありながら卸も兼ねていて、システム部は相当ユニークでエキサイティングであろう事が容易に想像できてしまう。

お米、ペット用品、カイロ、白物家電、気が付くと業態がバンバン増えるエネルギッシュな会社ですが、ついにノートPCまで発売するに至りました。

その第一弾「LUCA」はどんな仕上がりか?チェックしてみます。


なるほどPC

アイリスオーヤマの得意技は、他のメーカーの製品がいまいち手が届いていないかゆいところに手が届いている「なるほど家電」なのですが、このPCも「なるほどPC」になっています。

今のPCは「なるほど」に一歩足りない事が多いので、アグレッシブに「なるほど」を求めるのなら、大成する可能性は十分あると言えるでしょう。

魅力は、フルサイズのUSBx2、TYPE-Cが1つと、無難にUSB端子が多い事。

14インチの薄型ボディは今風のデザインとフォルムで、なかなかにおしゃれ。

14インチのサイズを生かして、キーボードは左右に変な余白を設けずピチピチ配列してるので、余裕があって癖もなく良い感じです。

デザイナーのおかしな自己主張で変な配列になってるメーカーもある中で、十分に立派ではないでしょうか。

全体を見渡すと「なるほど」ではあるが、さすがにASUSのような「発明感」まではないものの、最初としてはキレイにまとめたのではないでしようか。


スペックは厳しい

カタログではぼかして書いてますが、CPUは、世代遅れのCeleron N4100(4コア)と思われます。

これの2コア版「Celeron N4000」は実際に私も所有していて、その後継機の「N4020」も愛用している事から、その4コア版は私とっては十分なのですが、何も考えずに野放図に使おうとすれば、厳しい局面もあるのは否めないところ。

また、厳しいのは、やはりストレージがeMMC-64GBという点。

なんでもかんでも保存しておく事はできない容量ですし、ここはeMMC-128GBにして欲しかったところ。

メインRAMもLPDDR4-4GBと、無難。

アイリスオーヤマだけでなく、全てのメーカーに言いたいのは「そんなに8GBを搭載するのを惜しむのだったら、業界挙げて総出で6GBのモジュールを一般化させて、それを搭載して8GBと差別化せぇよ」というあきれです。

ここまで8GBを惜しまれると、反発心も巻き起こってしまう。


Windows 10 Pro搭載は素晴らしい

Windows 10 Homeではなく、Proを搭載したのは文句なしに素晴らしいです。

仕事で使うと、リモートデスクトップやドメイン管理の部分でHomeはアウトなので、最初からProにしといてもらえれば助かります。

全体的に、方向性はあっていると思います。

日本メーカーのPCが中国メーカーへの身売りブームで壊滅したのは、このあたりの庶民的なPCを軽視しまくりにしまった末路だったので、その醜い失敗劇を分析して出て来たであろうアイリスオーヤマには、死臭を放置している日本のPC業界をすっかり綺麗に掃除し、ゼロからやり直して欲しい。

それくらいやってくれたらいいな。

この勢いでSIMフリースマホも出しちゃいなYO!!

ただスマホはソニーがXperia 10 IIあたりでミドルレンジも取りに来ているから、ちょっと相手が巨大過ぎるかも知れないですが...