2021年6月6日日曜日

ウォークマンA100に投入された高音質技術・部材が感動的

すっかりその魅力にぞっこんになってしまった「ウォークマンA100 (NW-A107)」ですが、この手乗りサイズでなんでこんなに良い音が響き渡るのだろう...と不思議だったので詳しく調べてみました。

というかまだ私が見て無かっただけで、ソニーの公式サイトに既に詳しく解説してありました!!


総削り出しのアルミキャビネット

普通は金属フレーム採用というと、単純に剛性アップや冷却対策しか無いだろうと思うんですが、ウォークマンA100の場合はさらに低音域をクリアに力強くするために採用しています。

↑音は響くものだから、もはや部材やその加工から手を入れないと本物にはなれないというわけか...凄い世界ですよね...


上位モデルと同じフィルムコンデンサー採用

アンプの電源部分に、上位モデルと同じフィルムコンデンサーを搭載しているとのこと。

スマホではとても出てくる余地の無い用語に突入してますね...


↑これを採用すると、音場が広くなって伸びがある自然な音質になるそうですが、これをスマホに搭載しても100%誰も気にかけないのでソニー怒りの非搭載にしかならないでしょうね。

なんかウォークマンA100の音が何であんなに良いのかを探ろうとしたけど、何か一つの性能がちょっと良いだけとか、そんな生易しいものではないのが分かって来ました...


ヘッドホン出力のフィルタに銅メッキを施した大型高音質抵抗

なんと、肝心なヘッドホン出力のフィルターに、上位機種も搭載してるパーツを採用してるので、伸びやかで透明感のある艶やかな音質を実現するとのこと。

↑高音質のキーワードとして頻出してくるのが「銅」素材ですね。

正直、採用しないとどれだけ落ちるのかというのが分からないのですが、仮に軽微な差でも積み重ねて大きなものになって行くため外せない部分なんでしょうね。


金入り高音質無鉛はんだをバッテリー接続部分に採用

まさかのゴールド(金)入り高音質無鉛はんだをバッテリー接続部分に採用とのことで、そこまでやるかという世界。

↑ウォークマンA100というと、バッテリーがもたない話が集中的にされますが、品質が格別に高いのでしょうがないのかも。

これで何が違うのかというと、透明感や艶のあるボーカルの実現だそうです。

全然やってないXperia 10 IIでも美しい音になっているので、もはや、通常のレベルとは世界が違う、アスリート同士が競い合う世界に突入してるんですね...。

ただ、ウォークマンA100の音が良いのって、こういう努力が奏功して無意識に良さを脳が認識してるからなのかも知れない...


44.1kHz系と48kHz系のデュアルクロック搭載

これ、公式サイトがあまり詳しくないので調べてみると「44.1/88.2/176.4kHz(CD/DSD系)と48/96/192kHzのデュアルクロック」採用となっているようです。

↑つまり、CD系の音も、ハイレゾ系の音も、それぞれ混ぜて処理しないで、得意分野のチップを通して最適な処理をしてる感じでしょうか。

こんなの絶対やってないスマホでも、それなりの音が...その「それなり」が許せないからこそここまでやるわけか...。

これ、だんだん音楽はスマホで十分とか言ってる場合じゃなくなって来た気がする。


S-Master HXに高分子コンデンサ5機搭載

そもそも、スマホでは搭載も出来ていない、ソニー自慢のフルデジタルアンプ「S-Master HX」をウォークマンA100は堂々の搭載を果たしているわけですが、もはや単に搭載しているだけでは飽き足らず、高分子コンデンサを5機も搭載するに至っています。


この高分子コンデンサの画像は見つからなかったのですが、これを搭載することにより、低音から高音まで安定して良質な電力を供給できるため、ノイズが少なく透明感のある音質に出来るそうです。

また5機の意味ですが、数が多いと引き締まった低音に出来るとのこと。

ウォークマンA100は、体がとても小さいのに、なんでこんな轟く美しい低音が出るのか謎でしたが、ここまでやってこそなんですね。

今後、仮にXperiaにS-Master HX搭載されても、高分子コンデンサ5機搭載してますか?という所まで気にしないといけないのか。

えっ、ウォークマンって、ここまでやらないとあの音が出ないってのか...うぉお...まじかー...。

基板のオーディオブロックとデジタルブロックを分離

ウォークマンA100の音が美しいのは、やはりノイズ対策がすさまじいのもあるんですね。

なんと、基板上でオーディオブロックを分離し、ノイズの影響を受けにくく設計してました。

そもそもウォークマンは、ちょっと妥協すれば安く簡単に作れる事を封印し、自らいばらの道に飛び込んでいるような印象です。

モバイル通信もカメラも搭載してないんですが、搭載できなかったのではなく、ノイズ源になるのを嫌ってわざわざ苦労を重ねて排除したのかも知れないですね。

考察サイトも拝見したのですが、そもそもモバイル通信なんてSoCとセットなので、搭載してないものを選定する方が難しいところです。


基板等を固定するビスは導電ビス

えっこれ、ハイエンド音響機材の話じゃないよね?

手乗りサイズのキュートなウォークマンA100の話だよね?と思わず何回も確認してしまうのが導電ビスの採用。

ただの普通のビス使っても、誰も文句言わないんじゃないの?と言ってしまうそうになるのですが、そんな事を言っていたらウォークマンを名乗る事はできない、という事なのか。

ウォークマンを名乗るのって、私が考えていたよりももっと遥かに重大な事だったのかも知れない。

これがあるとより引き締まった低音になるそうです。

多分効果は微細なんでしょうが、この積み重ねとバランスでもって、あのA100の轟く美しい低音が実現されてるのだとすれば、やってくれてありがとう以外の言葉がないです。


電池部に抵抗が低いケーブルを採用

電池部に抵抗が低いケーブルを採用するとどうなるのか、もはや普通の人には分からない世界ですが、力強く、重厚な低音に必要とのことです。

スマホとかのイメージで、ウォークマンA100の音は、進化した何らかのチップをポンと付けているだけ、みたいに簡単に考えてましたが大間違いでした。

あらゆる工夫を積み重ねて、しかもただ搭載するだけじゃ済まなくて、チューニングをその筋の達人が担当して念入りにやってるはず。

何年経ってもウォークマンに匹敵するスマホ出ないもんだな~~と思ったら、こういう努力を地道に積み重ねないと作れないものはパクれないって事か。

ガソリンエンジン車や一眼レフカメラがパクれないのにも似た事情なのかも。


厚膜銅箔プリント基板とフィルドビア構造

くどいけど、これ、手乗りサイズのミニサイズなかわいいマシンの話なんだよね?と確認してしまいそうになるくらい、ヘビーな技術の話満載ですね。

これを採用するとどうなるかというと「ボーカルの定位の向上や、広々とした空間表現、濁りのない音色」だそうです。

さらに、基板のVIA部分を銅メッキで穴埋めするフィルドビア構造で、「より引き締まった低音と伸びやかな高音、透明感のあるボーカルを実現」しているとのこと。


基板のスペックじゃなくて物理的な構造そのものが、一体音にどれだけの影響を出しているというのか? 常人が想像できる事と言えば、せいぜいノイズが出るとか出ないとか止まりではないでしょうか。

そんな常人ではとても結びつかない世界ですが、それを知る達人は、「ここを直さない限り良い音は絶対に得られない!!」という執念の探求をしているのですね。

正直、ここまで来ると、ウォークマンA100の本体価格が4万円くらいというのはとんでもない安さだったのかも。

それと、ここまでやれないとウォークマンの相手にはならないのかと思うと、今後、15万円とか出してハイエンドスマホ買おうかという時に、「少なくとも音は絶対にウォークマンに勝てない」というのが確定事項として入って来るため、買いにくくはなりますね...

そのお金あったら、ハイエンドのウォークマン買った方が...みたいな思考には絶対なって来ると思います。