アイラブ(愛)i。
今回の記事では、アイ好き好きというだけでなく、冷静にその魅力をまとめてみました。
※写真のアイは全て私のアイです
※今回だけではまとめきれない溢れる魅力!!親バカですまん!!!!
失敗したからこそ生まれた奇跡の魅力
まず最初にアイの魅力を語る上で避けて通れない辛い話があります。
特に全力を尽くした三菱のアイ開発部隊の方々には本当に申し訳ないのですが、このアイの背景には、「三菱が新世代の三菱車プラットホームにすべく全てを新規開発したが失敗した」という事実があります。
エンジンからシャーシまで、どうせこれから先全ての三菱車の基礎となるのだから、という未来への広がりがあったため、本当に手厚くコストをかけてじっくりと作られました。
そして誕生したアイ!!
が、失敗した。
これから先全ての三菱車の礎となるはずだったプラットホームは、アイ(とEVのアイ・ミーブ)たったの一車種のみで放棄される事となったのです。
この話自体は悲劇であり、うきうきで語ってどうするのかという話なんですが、そこが大きなポイントなのです。
悲劇を逆に見ると、すなわち、アイだけから見ると、これは他ではありえない特等の待遇「三菱が総力を上げて一台のスペシャリティカーをゼロから生み出した」という事に転じるのです。
そんなの、三菱からしたら悪夢であり忘れたい過去になるのですが、一台の軽自動車のために全てを新規開発する生み出すという常識外のとてつもないプロジェクト、ガンダムで言う所のV作戦みたいになったわけです。
このあたりの歴史はは、もしもトヨタや欧州車だったら、カーマニアが語り継ぐ伝説となった事は疑いようがないのですが、三菱車は、昔から冷遇され、ジャーナリストからも時として無視される存在のため(史上初の市販EVがアイ・ミーブなのにそれを意図的に無視してリーフしか語らない方もいる)、知る人ぞ知る隠れた歴史となっているのも、また面白いところ。
ファミリーカーなのにピュアスポーツ設計という躍動感
アイは、とても難産で、計画そのものがキャンセルされたのに、開発者の執念が実って世の中に生み出されたという知れば知るほど引き込まれる壮絶な生い立ちがあります。
普通、潰されたらそのまま終わりなのに、復活して市販まで漕ぎつけるか?!
トヨタか欧州車だったら、テレビで特集されてもおかしくないところ。
↑アイは、確かに生粋のファミリーカーなのですが、それは、三菱の開発者が企画を通すための建前で、その内容は完全にピュアスポーツカーとなっています。
ただし、ピュアスポーツカーの手法は、速く走るために用いられるもので、アイの場合は、速く走るクルマではないために、悪く言うとただコストが高いだけの無駄になってたりします。
では良く言うとどうなるのか。
生かされないのに、まっとうなピュアスポーツカー設計をぶちこんでいるため、きらびやかなステージには立てないが、一つ一つの演奏で他には絶対出せない独特の味を生み出し、それに気づいたファンを熱狂的に引き寄せるマニアックな大魅力に昇華されています。
失敗したとは言え、大衆車として大勢に販売しようとしたのかこれ?
これ最初からギャンブルというか、どうせ人生の最後だからと、全てを懸けた大博打という感じしかしない、とんでもねぇ存在感です。
↑ボディは剛性を高めるために、軽自動車の値段で売るのに完全無視した高コスト、頑強なフレームを組み、国内でも稀有なミッドシップエンジン専用(EVにも流用できる)シャーシ。
4WDは、フロントもリアも、等長ドライブシャフトまで採用。
通常の重量配分は、前45:後55だが、ブレーキングで限りなく50:50に近づけるためのあらゆる施策。
重量バランスと重心を下げるため、ホンダの特許「センタータンクレイアウト」を特許料を支払って(!!)使用。
繊細でコントロールの解像度が高く、沈みこまずに真っすぐ停止する、なまじのスポーツカーが驚愕するブレーキング時の挙動は、そこまでやるかという所までやって生み出されています。
アイのためだけに新規開発された、日本ではこれまた稀有な、ミッドシップマウント専用エンジン「3B20MIVECターボ」は、生まれながらにして45度傾斜した形状となり(既存のエンジンを傾けたのではなく、最初から傾斜した姿として誕生)、これにより、ミッドシップエンジンスポーツカーでもなかなか出来ない低重心マウント。
ミッドシップエンジン車の神経質さ、コントロールの難しさを、あえてまろやかにして事故を未然に防いだ、ドラマ「探偵が早すぎる」ような、ミッドシップを知悉した高度なチューニング。
くどいですが、これらを、全く速く走るためには使っていない!!
こんな事、どう考えてもおかしいですよ!!
失敗したとは言え、大勢に販売するつもりだったファミリーカーなのに、タイヤがアイの専用サイズでしかも前後異径タイプという逆切れしたような設計。
アイのタイヤサイズはホントに独自で、ホームセンターで安売りなどという事はないのは当然、よほどの事が無い限りは在庫もなく取り寄せ。
もうこれを発売しようというクソ度胸だけで尊敬に値しますよ。
EVにもつながるわけだし!!と、どれだけの葛藤と突破があったのかと思うと、恩恵を受けているだけの私ですら汗がでそうになる圧倒的なエネルギーです。
今日の愛車のアイちゃん日記
何よりも、このアイ、私がそうなんですが「世界一のクルマで他のクルマはもういらない」「愛する愛車」などと大暴走で親バカ全開で熱く語らせる。
一人の人間を熱暴走させる絶大な魅力!!
これだけで勝ったな...となります!! (本当に親バカですまん)
アイのオーナーの方は、うるせぇ余計なお世話だと怒るかも知れませんが、このクルマは真剣にガチでマジで真面目に日は当たらないかも知れないが、ひっそりと日陰に咲く名車なので、どうかどうか、ボルトの一本、整備用シールの一枚まで大切にして欲しいです(それはやりすぎ)。
家の都合でどうしてもガレージが作れないため、青空駐車してる愛するアイ。
だがそのままにはしておけない!!
1回で9か月耐久ある、ソフト99社のフッ素コート剤「鏡艶」を毎週のようにかけて、大自然に対抗してます。
ちなみに、今日もフッ素コーティングしました(今週は2回目です)。
その0分後に大雨がドザーーーーっと来てしまい涙目。
うおおおおおおおおお負けないぜーーーーーーーーーーーーーーっっっっっっっっっっっっ