しかし、ミドルレンジというクラス分けのせいで搭載されているSoCの処理性能の限界がそう高くなく、たとえばPowerShot G9X Mark2を完全にしまえるのか?と問われると厳しいところ。
ではハイエンド機ならばどうであろうか?
カメラメーカー製ではないけれど、ASUSのROG PHONEをXperia 10 IIにぶつけてみて、近い将来に起きる「カメラ専用機の終了」が果たせるのかどうかを確認してみました。
処理速度も画質も文句のつけようなし
カメラメーカーではないが故に、これといった個性は打ち出すまでは至らないものの結果は大いに出す、まさにスマホの世界を象徴するのがASUSのハイエンドスマホ。
処理速度は圧倒的で、オートフォーカス制御などの無個性っぷりに、カメラ作りの歴史をもたないがゆえに、グローバル素材の寄せ集めモンスターというドライな部分はあるものの、これも今の時代を象徴する「正解」の一つなのかなというところ。
↑とにかく処理能力はモリモリです。
Xperia 10 IIが時間をかけて施すHDR処理が、標準で最初から全ての写真にオートでかかってきます。
バトル漫画の最初弱い主人公と、対して、数十話かけてようやく引き分けにもちこめる壁のような中ボスくらいの差はある感じです。
このあたりは日本のカメラメーカーより世界が上!ときゃっきゃ喜んでるわけではなく、なかなか...事、ここに至ると、逆に、キヤノン、ニコン、ソニーといった日本のカメラメーカーに反撃を期待したいところです。
↑ROG PHONEは処理能力が有り余っているため、やりたい放題です。
全シーンにフルオートでHDRがかかるため、非常に安定した、誰もが大きな失敗のない平均的な写真を撮る事が可能です。
みずみずしさや、個性の発露は無理だが、無難で正しい写真をどんどん撮る事が出来る。
これはこれで正しく、カメラの世界は大きく発展したなぁと顎に手をあてて感心するしかない。
4K 60pビデオ撮影がいともたやすく美しく撮影出来る!!
そして、ハイエンドの有り余る処理能力を遺憾なく発揮するのが、4Kビデオ撮影。
Xperia 10 IIではできない4K/60pもさらっと撮れて、電子的な手振れ補正もかかるようです。
↑4K映像ですが、とても高精細で、ここまで処理能力の余裕って効くものなのかと唖然となります。
4Kから切り出した映像が、そのまま800万画素の写真として通用する...このあたりは本格的に映像利用も可能かも知れません。
また、60pであるため、30pでは画面が破綻して「やってはいけない」行為ナンバーワンのパンニングも大丈夫。
4Kでカメラを振る撮影もやれるため、ああ60pの価値ありと膝をポン打ちです。
↑4K/60pがこんなに手軽にポンポン撮れるというのは本当に衝撃的です。
しかも高速内蔵ストレージ512GBに好きなだけ撮れる。
ノートパソコン並みの大容量ストレージなんか付けて!!何に使うんだ!!と思った時もあったけど、4K/60p撮影をし出すと「おお...」ってなります。
ROG PHONEはゲーミング端末ではありますが、ゲーミングを理由にありとあらゆる部分が磨き抜かれているので、ビデオ撮影までも強いという。
ソニーが4月14日に発表する最新鋭オーバーハイエンド機「Xperia 1 III(予定)」は、このROG PHONEと比べてどれくらいのものなのか、本当にドキドキワクワクです。